ブラウン中将

「ようこそグレイス、よく帰って来たな。」

ブラウンがグレイスに歓迎の言葉をかける。

小物だが大物らしさを演出する能力だけは評価出来る。

「お前の実験のおかげだよ。

どうやったら死ねるのか教えてもらいたいね。

銀の銃弾でも喰らえば良いのか?」

「知らんな、せっかくの給料を楽しめないのか?」

「ケツに爆弾をブチ込まれても死ねないんだぞ、何が給料だ。

ああ、何ならお前のケツに同じことをしてやろうか?」

「俺はそういう趣味はない。」

「そうか、なら話はすぐ終わる。」

「で、その話とやらは何だ?

俺も忙しいのだがな、早くしてくれないか。」

「お前を殺しにきた。」

ブラウンは一瞬固まる。

殺すと言ったのか?

と、聞こえてきた言葉に疑問を抱く。

「冗談ならあとにしてくれ、何度も言うが俺は───」

「もう良いだろう、ブラウン中将殿。

これからアンタは地獄で快適に暮らすと良い。

アンタのような悪魔には閻魔すらひれ伏すだろうさ。」

「いい加減にしろ。」

「動いたな、死ね、クソボケ中将。」

グレイスが目にも止まらぬ速さでブラウンの脚を撃つ。

「コルト1911……どうだ、おかわりが欲しいなら悶えろ。

今は5発分入ってる。」

「ぐ、ぉ、おお、おおおおお、お……!!」

「ははは、そうかそうか。

おかわりが欲しいか……そら、受け取れ。」

「くっ、やられたままで死ぬなら軍人ではない!

伊達に中将になったと思うなよグレイス!

俺にはバックボーンもある!

そもそもお前を不死身にしてやったのは誰だ?

気安く復讐してもお前が損するだけだぞ!」

ブラウンはグレイスの腕に注射器のようなものを突き刺した。

「お前は不死身だが痛覚は残っている。

この薬は何もしていなくても凄まじい痛覚を感じさせる……。

お前は牢屋行きだ。」

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