メアリーと迷いの森 5

其処は

風光明媚で静かな湖面をたたえる湖

神聖な雰囲気すら闇や月の光により

醸し出されている!



そこにメイヴ様の声が響き渡る

「起きろ!淫乱BBA!!」


しーん・・・


沸点が低過ぎるメイヴ様は直ぐにブチ切れ!


風の力で近場の大木を引き抜き

湖面に投げ込む!


どぼーん!




「うるさい!」

「やかましい!」

精霊界で活動し

此方では眠っていたところに

強力な言霊による強制的な覚醒

ザババババ


女神とみまごうことのない

美しいプロポーション

見事な美しい女性が気だるそうに

湖面から現れる


「相変わらずの淑女的な対応ねメイヴ!」


「誰にでも愛想を振りまく

アクアリーテ淫乱BBAに

言われたくはない!」


お互いに呼び捨てで語り合う同格の存在


「生まれの数百歳など誤差でしょ!」

「美しさや人気に勝てないからとか

僻みは嫌ねえ」


「一度上下関係、格付けはつけるべきだとは

思っていた、今回はいい機会だ!」


「先に負けて謝る準備でもしていたら

如何?」


ここで洒落にならない水と風による

衝突が起こる!


大自然そのもの同士の戦いなので

そもそも魔法の詠唱など必要がなく

突如!


大嵐や津波が起きるメアリーや

白銀狼通称「銀さん」は

慌てて全力で退避


森の広範囲が嵐や津波で水浸しに

追い込まれる

森中の高位の獣たち!


「誰か止めろ!」

「無理に決まってるだろ!」

:(;゙゚'ω゚'):

「お前が死んでこい!」


逆らえるものが居ない

社長の上の会長のような存在!

ただ必死に嵐が過ぎるのを待つのみ


この争いは3時間に及び

その近隣は【壊滅】


お互いかなりの力を使ったが

勝負がつかず!

玉虫色の決着


「正直舐めていた!

なかなかやるものだな!」


「貴方もねそれなりにできるじゃない!

まぁ私には及ばないと思うけど」


意地の張り合いではあるが

お互い会話のできる環境は整ったようだ!


お互いイラつき気が立つには

理由があった!


かなりの仲間、精霊の力が失われて

世界全体が弱体化


この地域はマシだが五大大陸の一つが

完全に自然が壊滅 精霊ですら

殺し尽くされた地域がある



【ゴールドと名乗るネクロマンサー】

本来なら弱かったはずがプレイヤーで

討伐するものが居なかった結果

度重なるランクアップ進化が起きて


大気汚染、水質汚染で自然の弱体化から

空気感染型のアンデットの完成に至る!


冒険者が幾らゾンビを倒そうが

ミイラ取りがミイラになる

その冒険者そのものが街に帰る頃には

アンデットになり街中に感染を広げる


悪質なのが人間が巣に持ち帰り

症状のないまま街中に感染源をばら撒く


国同士が感染で疑心暗鬼になり

分断され浄化という名の戦争まで起き


人間以外の家畜の食料にも感染して

それを食べても発症という

積みの状態


半年を待たずして大陸が壊滅


正直言ってメイヴやアクアリーテからすれば

人間や魔物がどうなろうと

【知ったことではない!】

自然が死んで浄化能力を失い

死の大地が広がるのが気に入らない!


状況がわかっているのだが仕様上

率先して介入しようとは

大地の化身たちは思わなかった!


長い間人間と触れ合った特殊な個体

メイヴ様を除いては・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る