恋するアルベルト・ノア 2

ノアは集めた戦利品をもぐりが買い取る

裏ルートでの適正価格以下

かなりの安い額で売りさばいている


通常なら金貨20万枚ぐらいのものを

売りさばき

やっと1万枚の金貨を手に入れている

やっと目標を達成できた!



このプレゼントを渡して誠意を見せる!


意気揚々をバイト先に行き長橋さんの

前に金貨の袋を積み上げる!


ノアからすればどんなことでもいいから

切っ掛けが欲しい!

用もないのに声をかけるとか、

相手の迷惑になりそうで

空気を読み過ぎて中々できない!


正直大好きな長橋さんとの言葉の

キャッチボール一つのほうが

『金貨1万枚』より【はるかに重い】出来事!

会話ができただけでこれ以上のない

『天上の幸せ』が約束される!


長橋さんが邪悪な魔導書ネクロミコンを読みながら


金貨の袋に一瞬目線を移し、

目線はまた魔導書ネクロミコンに戻る

目も合わさず、


>長橋

「私が言うのも何だが・・・

若いうちから人の道を踏み外すのも・・・」

「どこから盗んできたんだ?」


全うな質問が入る!

いろいろたしなめられ

「まだお前は若い、やり直しができる!」

「私の様な人生を捨てる行為は

やめたほうがいい!」


「私もな、この前キツイ罰を

受けてだな・・・」

「それなりの更生生活に入っている」


いつもより長く

【私の為だけに語ってくれている!】

【私のことを心配してくれている

ようにも見える!】


今まで『風景や路傍の石』扱いだったのに

比べればかなりの『昇格』

間違っても会話に口をはさむことも

はばかられる!


【私の為だけに時間を割いて

あろうことか心配までしてくれる!】

これはもう、

とても【優しき慈愛の女神】に

見えてならない!


世界中の幸せを私一人が独占

しているんではないかと言う様な幸福、

世界中に感謝や謝罪をしても

足りないぐらいの出来事!


幸いこちらを見ていないので

美しい横顔を至近で見ることもできる!

目を合わせてみるなんて恐れ多いし

不敬に当たりかねない!

というかとても恥ずかしくて目を見て

など聞くことも話すこともできない!


ノアにしては【最大限の幸せ】に包まれる



其処へ限りなく人に近い見分けのつかない

オートドールの統括 アリスが現れる


「サブマスター貯まった仕事が・・・」

色々な決算やら問題事

紙の書類が積まれている!


機密を簡単にこんなところに

持ち込んで・・・

難しいことやデリケートなことには

機械人形は頭が回らない!


統括のアリスはなんとなく

人のように動ける程度


まあここには部外者が居ないか・・・

この坊やのノアはとくに害がない!


ギルドの膨大な戦利品の売るものと

残すものの仕分け

手に入れたアイテムの報告が

膨大な数で来る!


オートドールには細かい区別がつかない!

アリスなら多少は解るだろうが

一人では限界がある!


後ギルドのメンバーが不始末面倒を起こした時の賠償やら謝罪


この前の出来事で【ものすごい苦情】の書類が増えている

「してもいないことに下げる頭は

もっておらん!」


冒険者も生活が懸かっている、

生活を脅かす迷惑な存在には

罵詈暴言!酷い内容のものが多い!



ノアくんは戦利品の書類を見て

【古代遺跡の古代ゴーレム鹵獲4機】

【ペガサス捕獲】とか驚いている!


どうやってゴーレムを鹵獲して使うんだ?

色々考えている

アンティーク・オート・ドール

のアリスのほうが【上位個体】で捕獲の後、

あるじの名前を『正規な手順で書き換え』

管理下に置くことができる!


ペガサスはアンナさんが餌付けに成功して

ついてきたとか・・・


苦情の書類が酷い「謝罪に現れろ!」

「迷惑分を補填しろ!」

「死ねクソやろう!」

ソラへの苦情であふれている


私の大切な長橋さんが・・・

肩代わりして仕事して苦労しているとか

とても見てられない!

この苦情先をぶっコロ・・いや

問題解決を図る!私が自首して謝るか!


そして、お優しい長橋さんが金貨を

返してくるが私の沈んだ顔を見て、


受け取るのも優しさか・・・

と思ったのであろう

「ありがたく貰い受ける!」


そして軽く頭をなでられ半ば放心状態で

意識を失う!


長橋さん曰く

「捨てられた子犬のような目で

涙をためて見上げてくるのだぞ、

幾ら私でもあれには追い打ちなど出来ん!」


近場にいた仲間にそう語っている

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る