淑女たちのお茶会1

淑女たちのお茶会


ソラのギルドの主だったメンバー

町はずれの落ち着いたカフェに集まっている


これを開いたのは【長橋の方】

謝罪や詫び入れの後

意外なことに被害者のエリーやマチルダ達が

そのままの形で仕官を申し出てきている!


詫び入れなら

【其れなりに良い賃金で一生面倒をみろ!】

ほとんどのものはこの前の事件に懲りて

村人に戻っているが


一部分は給仕の女給、メイドとして雇われ

安定した賃金が約束されている

【死にかけた陽天はソラ直々に癒され】

古傷まで消され綺麗な身体に戻り


念願の【メイド生活】に突入している!

実際はやる気がありすぎて周りは

色々と困っている


莫大な財をつぎ込んで出来たであろう

【美しい庭園】が・・

草むしりを頼んだら根こそぎ怪力で

植木を引き抜かれ

【更地状態】になっていたり


窓ふき頼んだらガラスは割れなかったの

だが枠がすべて歪み開閉不能になったり


管理を任している オートドールのアリスが

少ない感情回路を総動員して必死に謝りに

来たぐらいだ!



メアリーは沢山の慕う子分ができてしまい

見捨てるわけにもいかず・・・

クリスと一緒にマリーたちと行動を

共にしている!


メアリー

「あのとき悪の権化 長橋さんが

助けに来るとは思いませんでしたわ」

色々ととげのある言い方


長橋

「まあ、あの時は悪かった!」

「それより、何故?セリカお前が

あの特大の雷撃に飛び込んできた!」

「生きた気がしなかったぞ!」


セリカ

「プリースト系はMDEFが高いんですよ!」

「魔法防御のシールドも張ってましたし」

「ダメージは喰らいますが

多分死ぬことはない!」


「いやお主に怪我をされると

ソラが怖いのだが・・・」


アンナさんはお客のはずが此処の厨房を

【占拠】してしまい

勝手に食材を持ち込んで調理をしている


この店は執事が似合いそうな【老紳士】と

【可愛いウェイターの男】だけのさびれた店

だが、手入れが行き届いており、

外の風景も良く静かな場所

この店の材質もかなり凄そうな高級品だ


良く長橋さんが一人で落ち着く

とっておきの場所

後ろのほうで


マリー「陽天一人でそんなに食うな!」

「うちらのぶんもとっておけ」


マリーたちが集まって飲食をしている

「お金を気にせず食えることなんか

そうないんだ!んぐんぐ!」


貴族のはずのマチルダさんが

みっともない食べ方を・・・

此方は女性たちの自警団 冒険者

兵士の集まりと化している


思い出したとばかりに長橋さんはメアリーの目の前まで歩いていき

「そうだな、何か私に言うことはないか?」

「わたしだけ謝るのも頂けない!」


「あー着物だっけ踏んで悪かったね!」


チッ!

「ちゃんと謝れたのか!」

「弁償させてどうせ一生かけても

払えない額なので」


「一生返済まで奴隷にしようと

思ったのに・・・」


「残念だ!人並みの謝罪ができるとは

予想外だった・・・」


メアリーと長橋さんはあまり

仲が良くないようだ!

トゲのある言い合いをしている!


マチルダが真面目な顔をして「サブマス―」

サブマスター 長橋を呼びつける!


「あのソラの坊や蘇生ができなかったものに

見舞金を送ってないのだが・・」

「あれは今回のことでいかがなものか?」


「蘇生可能なものは高価な魔術触媒を使い

蘇生しているが」

「身体の消滅や死んで日数の立ったものは

理論上蘇生はできないだろ!」


「詫び入れや見舞金で手を打つしか

ないだろ!遺族は納得しないだろうがな!」


「我が思うにできなくはない!

現に幽霊や死霊の類だったはずの

私がいま人でいる!」


「だが、あの術はかなりの無理があるよう

だったからな、どうだか」


マリー


「そんなことより楽しんでのもぅよー」

「コラ、酒臭い息で絡んでくるな!」

「誰が此処の大蔵省 お金を持ってやってると思っている!」

「長橋隊長に敬礼!」とか酔っぱらっている


こいつら下賤のものとでは世界が違い過ぎる

セリカの所で飲み直そう!

終いには長橋さんも酔ってしまいセリカさんに絡んでいる

「お前と私で世界を二つに分けないか、

妥協して半分はくれてやる!」

「あのソラさえ動かせれば世界征服など・・・」


「絶対おぬしにメロメロだ!」

「私なんか子持ちだし歳だし、無いわー」


おおう!【恋バナ!】

それに非常に興味のある 

メアリーや陽天が椅子を引きずってきて

着席する


「あのソラの坊やは絶対セリカさんが

好きですよー」

「私らと態度が全然違う、

セリカさんは大切にされている

【お姫様待遇】です!」

「あの雷撃を肩代わりするとか

ありえない!」


「そうかしら、じゃあ今度意識して

遊んじゃおうかしら」


恋バナ2番イキマース!


頼んでもいないのに酔ったマリーが・・・

「彼氏がいるんだけど勤務地域が別の村で・・・」

「滅多に会えなくて不安で・・・

あちらの村で彼女ができたら・・・

ううう・・・うわーん」


マチルダさんは?


「私は貴族だしそれなりに綺麗だからねー

彼氏など一週間おきに代えるものです、

彼の資産使い尽くしたらポイ」


「私は優しいから夜に抱いて

夢ぐらい見させているけどね」

うわー最低だ!この人


もっとラブラブだったり燃え上がるような

恋はないのか

純真とか清純な恋や恋愛は・・・


【そんなものはない!】

マリーやマチルダに言いきられる!

夢も希望もない人たちだ・・・


長橋さんは鼻で笑い!

「ふっ!そんなものは幻想と言うより」

「男を操り踏み台にする

【ツール】に過ぎない」

「それ以上でもそれ以下でもない!」


〖恋や恋愛に淡い幻想〗を抱いていた

メアリーや陽天さんは世の中って何だろう、

【夢や希望も現実は許されない】のか・・・


陽天の舎弟の部下がメアリーと

陽天を手招きする

面白いものがみれるぞ!此処で見てな!

言われたとおりに見ていると!


この店の執事の様なウェイター

完璧な着こなし

凛とした声で自信に満ち溢れ

カッコイイ動作で隙の無い男の子が・・・


なんか別人のように動きが硬い

カクカクした動作できて

あたふたしながら

注文を【長橋さん】の所に置き

なんとか勇気を総動員して必死に

声をかけようとして

その瞬間を逃してがっくり帰って来る


「あれどう見ても気があるよね」

「好きで好きでたまらないように

見える動作」

「会話すらできないとか・・・」

「どんだけ青いんだか・・・」


「あんなショタなかわいいイケメンに

好かれるなんて羨ましい!」

「私に相談に来れば・・・

手取り足取り腰を取り、

教え美味しくいただくのに・・・」


長橋さんは全く関知していないし、

とらえ方は【風景以下の存在】・・・

哀れ過ぎる・・・

これは面白い!

長橋さんの名前を教える代わりに

名前を吐かせてきた!


【アルベルト・ノア】随分立派な名前ね


当の本人は「長橋さん」素敵な名前だ!

名前を唱えてボ~然としていたらしい!

名前すら聞き出せないで見つめているとか

正に【天使のストーカー】

草陰からじっと見ていそうな気がする


メアリー

「これはお互い意識させて

くっつけるしか!」

周りはどう見ても無理だろ!

そう思うが面白そうなのでだまる!


そして【応援計画が発動】されることになる!

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