『小さなお話し』 その67

やましん(テンパー)

『ブリャック職場』

『これは、とんでもない、フィクションです。すべて、虚構です。気にしないでください。』


         😇


部長


『諸君、このたびの、コロナは、この、現世と、あの世の境においてさえ、たんげい、すべからざる存在である。しかし、わが、軍団は不滅だ。われらに、休みの文字はない。わが、仕事に終わりはない。休暇は、形の違う仕事である。休みは、休みではない。しかし、ま、一定の対策は必要であると、社長も、おっしゃいます。


 そこで、各自に、『お札』(おふだ)を配ります。


 なんと、社長直筆の、お札である。社長は、神職の資格もあるかただ。


 ありがたく、いただき、懐に忍ばせ、頑張って、ください。では、仕事、いってらっしゃい。あ、『ますく』、各自に用意したか? してないような、反社会的なひとは、くびだ❗きさま、くび、あんたも、くび。きみ、くび。………』 


・・・・・・・・・・・・・・


社長


『どうかな、様子は?』


部長


『え、『ますく』がなくて、半分以上、くびを言い渡しました。』


社長


『ほう。手作りでよいと、言ったのにな。それでもしてこないのは、そういうのは、ヤル気なし。解雇してよし。』


部長


『ただ、天国政府の『雇用調整天国助成金』とか、『特定求職者雇用なんとか天国助成金』が、でなくなりますが。』


社長


『よい。気にするな。ここは、天国の領土だが、半分は現世みたいなもんだ。おれの、天下だ。』


部長


『はい。では、わたくしも、これにて、くびであります。』


社長    


『え?なんと?』


部長


『この『マシク』かりものです。実は、ないです。買えなかったし、作る技もないし。その、経費も、ないし。』


社長


『あそ。じゃあ、いいよ。勝手にしろ。きさま、部長にまで、取り立ててやったのに。まったく。いまどきのやつは。むかしは、みな、寝る以外は、文句も言わず、働いたもんだ。まあ、今日から、現世は制限緩和になるらしい。このさい、やなやつは、消す。むかしを、呼び戻すのだ❗オレ流の革命だあ❗』


部長


『よしなに。あ、わたしは、旅に出ます。』


社長


『旅だと!どこに?』


部長


『天国。移住見学コースですよ。やっと、天国勤務の許可が出そうなんです。苦労が報われる。』


社長


『ほう。きさまごとき、…….う、く、く、く、くるし❗く、く。ごえ〰️〰️〰️。ぎわ〰️〰️〰️。しぬ〰️〰️、』


奥さん


『あら、あなた。また、いつもの、臨終ね。救急車、部長さん。お願い。助からないけど。』


部長


『あい。いいですよ。そのくらいは、やります。さあ、すぐ、きます。『天地獄救急隊』は、いつも、早いです。みとるのも、はやいが。』


奥さん


『またく。地獄に落ちる寸前まで、ブリャック経営しなくてよいのに。ここで、『プレ・地獄』で、改心すれば、天国への道も開けるのに。がんこなんだから。仕事は、おれの天国だ、とかいって。』 


部長


『それが、社長の業といふもの。もう、何億回も、これを、繰り返してきた。苦しんで。しぬ。で、生き返り、また、繰り返す。われわれは、単なるアルバイトですからな。あなた以外は。あなたが、一番大変だ。』


奥さん 


『まあ、あたしは、いいけど。いい加減、神様も、許してくれないかねえ?あたしは、この難しいのに、まあ、結局は、付いてきました。古い倫理観ですよ。たくさんの、従業員や、家族が泣くのを見た。それも、罪です。』 


部長


『それを、このたびの、天国見学ツアーで、頼んでみます。

 まあ、現世は、たいへん、厳しいですよ。

 ただ、彼は、それなりに、貴重な天然記念物なんですよ。仕事以外の私生活は、まあ、必ずしも、品行方正でもないが、切り捨ててきた。ここまで来たら、たいしたもんだ。仕事の鬼。仕事の化身だ。われわれは、天国も地獄もさまよう、『ブリャック天使』ですから。でも、天国のほうが、待遇いいし、地獄では、鬼になるし。ただ、鬼のほうが、良いと言う天使もいますがね、ぼくは、苦手だからな。まあ、とにかく、努力してみます。あなたが、気の毒なんです。それに、この方に、救われたとう言う人をやっとひとり、みつけたんです。』


奥さん


『まあ、そんなかたが?』


部長


『ほら、あなたが激怒した、あの、女性。』


奥さん


『ま、あれ? あれは、だって、裏切りですわ。』


部長


『相手は、感謝してるらしいです。地獄中、探し回りました。たしかに、裏切りですが。でも、相手は感謝している。かならずしも、すべてが、悪くない。』


奥さん


『まあ、いいわ。このさいだ。もう、終わりにしたい。どっちにしても。最後の、判定を。』


部長


 ゆっくり、天使の姿になりながら………


『ブリャックは、人の心に住む。愛にも、勇気にもなる。ブリャックがなければ、印刷もできない。しかし、ブリャックは、赤にはなれない。白にもなれない。われら天使は、戸惑う。われらが、ブリャックだから。われらを引き上げるのは、結局は、人の心なのです。あ、作者のやましんさんが、とおからず、さばかれる。どうなるのかな?では、行ってきましょう。』





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


            おしまい  😇


 



 





 


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『小さなお話し』 その67 やましん(テンパー) @yamashin-2

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