古物商(Oleg Roy小説のサマリー翻訳)

@Torbin

第1話

1988

高校生の友人達アンドレイとコスチャが趣味で廃れた無人の家に忍び込んだりそこで見付けた古物を古物市場で売ったりする。ある家で木造の箱を見付け、その中にノ-ト手帳3冊、時計と顔の潰れた人形が入っていた。古物市場で木造の箱を高く売れたが、ノ-ト手帳をアンドレイが持って帰って、人形を友人達の同級生、二人とも惚れていて「白鳥王様」と言うあだ名のカテリナに上げることにした。


2009

一時的にForbesリストにも含まれていたアンドレイが3回目の不吉な結婚や離婚の挙句そのレストランビジネスを失い、借金を作りながら毎晩居酒屋でウイスキーを飲んでいる。結婚は「白鳥王様」カテリナとしたかったが、ある女性がアンドレイから妊娠したと皆んなに言いまくって、カテリナとの付き合いを決裂させた。3回の結婚とも子供が生まれず、結局コスチャの妻となったカテリナのことをずっと憧れていた。3回目の妻となったアクリ-ナ(ロシア語で「鮫の子」)があるインチキ弁護士と浮気をし、アンドレイの資産をほぼ全部盗難した。

ある日、その何時もウイスキーを飲んでいる居酒屋に50歳前後に見える格好いい女性が入って、直接アンドレイのテ-ブルに向かった。コヒー一杯頼んで、「良い思い出を高く買ってあげる」とアンドレイに提案した。アンドレイがその晩懐かしそうに考えていた子供の時に祖母が作ったコヒーのアロマとそのばーちゃんの思い出を100ユ-ロで売った。その記憶がすっきり消えた。

数日後、また同じ居酒屋でその「古物商」と名付けた女に出会った。今回は10歳になった時に家を出た父と一緒に過ごした思い出を5万ルーブルで売った。その記憶も消えた。

次々と思い出を売りまくりながら徐々にまた金持になってきたアンドレイの性格が逆に悪くなり、無礼さや嫌気が普通になってしまった。セックスについての思い出まで売ったので彼女Dariaとも上手くいかなく、別れた。

しかし、唯一売れない思い出があり、「白鳥王様」カテリナの思い出であった。アンドレイに対して哀れみと尊敬を抱いた古物商がアンドレイにそのストーリーを語った。

古物商の父が本当の意味での「古物商」であった。質屋として金に困った人の一番大事な物を預かり、金を貸していた。その性格が険しく、1分の遅刻、1ル-ブルの未払いも許さず、「残酷なケチ」と悪どいイメージがべたり付いた。「残酷なケチ」古物商の娘にも友達がいなく、一日中日記ばかり書き込んでいた。ある日、隣の家に住んでいた女の子が酷い病気にかかり、そのお母さんが薬代の担保として娘の一番大切な人形を古物商に求められた。しかし、薬が出ても大切な人形を取られた女の子が悲しみのあまりで亡くなった。古物商の娘が葬儀に来て、亡くなった女の子のお母さんに預かった人形を返そうとしたが、そのお母さんががっかりの余りでその人形を思い切って地面に投げ付け、人形の顔が割れた。

「残酷なケチ」に対する市民の憎しみが増えていたので別の街に引っ越したが、同じストーリーが次々と繰り返された。大きくなった娘がある日「思い出の古物商」と出会い、その古物商が「この商売は飽きた、辞めたい、後継者になってくれないか」と話しかけられ、その奥義を教えてもらった。

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ほぼバイオロボットになったアンドレイが唯一カテリナの思い出を売らない。カテリナが癌になったと聞いたら古物商に行って「カテリナを元気にする方法が一つだけで、代わりに死ぬことだ」と言われ、賛成する。

「アンドレイ」として死を迎えたが、「古物商」の後継者として蘇る。

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