チャーリーパークハーストの真実


 カリフォルニアのゴールドラッシュの頃、チャーリーパークハーストという駅馬車の御者がいた。

 チャーリーは危険のひそむ道を、乗客や金を乗せて運んだ。

 当然、腕っぷしや度胸がなければそんな危険な仕事は成り立たない。

 チャーリーは、自分の馬車を襲ってきた強盗二人を、逆に素手でぶち殺すほどの腕っぷし。

 私生活でいえば、葉巻を吸い、噛みタバコも好み、トランプも強く、酒豪。絵にかいたような剛の者だ。

 そんなチャーリーではあるが、寄る年波には逆らえず、やがて引退し、サンタクルーズに牧場をかまえ、悠々とした隠遁生活を送っていた。


 一八七九年の大みそか。

 牧場で働いていた者が、チャーリーが倒れて亡くなっているのを発見した。

 人々は身寄りのないチャーリーの葬式をしてやるために、まずはチャーリーの身を清めるべく、服を脱がせた。

 そして、人々は驚愕した。

 なぜならチャーリーは…………女だったのだ。

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