マルコポーロの執筆のキッカケ
東方見聞録で名を知られるマルコポーロ。
彼はヴェネツィアの商人で、二十二年間に及ぶ東方(主に中国)の情勢や実情を、東方見聞録において冒険譚に近い形で赤裸々に書いた。
だが、この東方見聞録は、当初マルコポーロ本人は執筆するつもりはなかったようなのだ。
その証拠に、中国からヴェネツィアに帰還すると、そのまま艦長の役職についている。
では、どうしてマルコポーロは東方見聞録を執筆する気になったのか? それは、とある人物の助言によって執筆する気になったと言われている。
マルコポーロは艦長の役職に就いた後、ジェノバの海戦に参加している。
そのジェノバの海戦において、マルコポーロは捕虜となってしまい、投獄されてしまったのだ。
投獄された時、マルコポーロの他に何人かの投獄者がいた。
来る日も来る日も牢獄での暇な時間、マルコポーロは暇つぶしを兼ねて、投獄者たちに自分の冒険譚を聞かせていた。
すると、マルコポーロの冒険譚を聞いた投獄者たちは、マルコポーロに強く勧めたそうだ。
「貴方のそのお話は、絶対に記録として残すべきだと思います」
投獄者たちのこの言葉によって、マルコポーロは自分の東方での経験を記録に残そうと思い立ち、東方見聞録が出来上がったと言われているのだ。
自分にとって何でもないような話が、その実、人にとってはとてつもない経験であったりすることもままある。
それを実感するためにも、自分の人生を今一度見つめなおし、それを気楽に話せるような友人を持ちたいものだ。
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