おどる小鳥

ぽろん ぽろろん

指先で奏でる ピアノの旋律みたいに

ぽつん ぽつ ぽつん

最後のひとしずくが 葉に落ちて弾けた


白と灰のまじりあった雲が切れて

一羽の鳥が ふっと羽ばたく

どこに行くのでもなく

くるり くるり 輪を描いた


もう一羽も枝を離れる

雨から生まれたばかりの風に乗って

木々を見下ろし

舞い上がったり 滑り降りたり

自在に描かれる輪に加わる


あてもなく 果てもなく

くるり くるり

しずくが奏でていた音楽おとの余韻に浸りながら

二羽はおどる

いつまでも いついつまでも

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