妄想楽曲小説5

風のレッサー風太

第1話

大学に入って数週間経った、別に行きたいと思ってた訳じゃないしやりたいこともないので一応授業出てるだけ、自分の存在価値なんてないと思いながら過ごしてた。今日もいつものように死んだような目で登校すると目の前をとある女性が通った。その瞬間自分の周りの世界に色がついたかのようなそんな気分になった。誰だろうあの人...

ようやく自分の産まれた意味が分かった気がした




それから彼女を学校で見るたびに僕は胸がときめいた。でもそのたびに彼女の方は僕を冷ややかな目で見てきた。周りからは少しズレてると言われる人間だからだろうか?日に日にその冷ややかさは増してるようにも感じた。僕は彼女のためなら何でも出来る気がしていた。彼女は助けなんかいらないような顔だったけど、僕には何故そんな人を離すような表情をするのか分からなかった。


ある日僕は勇気を振り絞って名前を聞いてみた。

だが彼女は本に目をやりながら何も起きていなかったかのように僕の隣を通り過ぎていった。

普通に考えて最悪な性格だなと思う。ただ彼女の周りには特に他に誰かいるわけでもなくいつも1人でいたからこの性格を知るのは少ないだろう。でもたまに何を考えているのか悲しそう笑うとこがこの上なく好きだった。

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