第25話 世間は随分と物騒だな
「あ、そうだ。フィウルーティ、今日の新聞。」
「ああ……ありがとう。」
「……大丈夫か?いつもより眠そうだけど……。」
「ただの貧血だ。」
「、ご、ごめん。」
「良い。」
新聞を広げれば世界中で原因不明の戦争が多数発生しているらしい。原因の分からない謎の戦争。何ともまぁ恐ろしい。
他にも魔法を悪としていたはずの教会に“共生派”なる物が発足したらしい。やれやれいつまでそれが続くか見物だな。
「……なぁ、フィウルーティ。」
「んー?」
「フィウルーティってここに住む前は何してたんだ?」
「……叡智を求めて旅をしてたさ。自分の知らない事を知る為に。」
「あ、ご、ごめん。聞かれたくない事……だった?」
「いや、こいつらが興味持つから面倒だなって。」
「残念~もう持っちゃった。」
「……ほらな。」
「ねぇ、グロウディ連れて思い出のある所回ってきたら?」
「は?」
「フィルの大事な大事なこの城とルディオちゃんは私達が面倒見るからさ?」
「きゃう!」
「……グロウディ、どうしたい。」
「え、」
「何だ。」
「……いや、委ねてくれるのかと思って。」
「当然だろう。お前の為なんだ、お前が選べ。」
「……!ふぃ、フィウルーティが嫌じゃないなら行きたい!」
「ん、分かった。じゃあ特に思い出のある所だけ巡ろうか。おい、ルフェイア。しっかり管理しろよ。」
「ええ任せて。ルディオちゃんの世話も然り、城内全ての掃除も然り。何なら命喰特性の罠でも仕掛けて防衛力でも上げておきましょうか?」
「話が早くて助かるよ。」
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