悠久の宴にようこそ(旧式)

夜櫻 雅織

プロローグ

 近頃は何の変化も変哲もなくてつまらない。

 一昔前ならもっと人間が来て、殺すのも食べるのも遊ぶのも楽しかったのに。

 私はある日から眠り続けている。

 だって、愉しい事があればルイスとシルアの契約印で繋がっているワインレッドの懐中時計が私を起こしてくれるから。つまらないのなら、起きても一緒。

 2人の目から流れ込んでくる情報にも面白そうな物は全くない。

 ……ああ、つまらない。

 今の世はあちこちで戦争が行われ、遭難者や移民がこの森に迷い込んでもおかしくないのに、どうしてこんなにも退屈なのか。

 暇は大嫌いだ。

 書庫にある本も読み飽きてしまった。

 変化のない森を見るのも飽きてしまった。

 時々遊びに来る小鳥や小動物と話すのも飽きてしまった。

 ……嗚呼、つまらない。

 何か……愉しい事でも起こらないかな。




改定版、執筆中です

→「https://kakuyomu.jp/works/16817139556491733643

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