子泣き爺って、意外と使い勝手良いと思うの(笑)
あ。やっほー!!
ってありゃ? なんか赤ちゃんの泣き声が聞こえて来るなぁ。たぶんあっちだろうけど、何かあっても良くないし声の方に行ってみよう。
鬱蒼とした茂みに来ちゃったな。ま、だいたいの現在位置はわかるから良いんだけどね。さてさて、声の主はどこかな?
あ。やっぱりそのパターンか(笑)
見えちゃうが故にわかっちゃってるんだけど、とりあえず流れ通りにやっておこうかな。
「え!? こんな所に赤ん坊!? あーどうしよう…… 割と軽装だし、背負ってくか」
そういって、私は目の前の赤ちゃん(子泣き爺)を抱いた。
そうしてあやしながら(やり方よくわかんないから正中線を軸にグルングルンぶん回しながらだけどね)茂みを出ようとした瞬間、急激に重くなり始める。引き離そうにも、強く抱きついてくるならこれしか無い。
「うわっと。なんか急に重くなって、おっとっと……」
と言いながらも綺麗なフォームでバックドロップをプレゼントする。土が多少のクッションになったものの、後頭部を打ったらしく気絶する。
気絶すると、力が抜けるのは人も妖怪も同じなんだね。さて、どうしようかな…… 背負って降りる訳にもいかないし、目覚める前になんとかしないといけないし…… あ!! あの手があるじゃん!!
「もしもし。あ。**さん? ちょっと○○まで迎えに来てくれない? うん。ヘリで」
これが令嬢の力!!
そんなこんなで、家に戻ると早速地下に潜って子泣き爺の対処に入る。とりあえずお札を貼って、3次元的にものを回転させれる機械に入れてひたすらに回して、子泣き爺を2つのものに分離してっと。そこから、言えないルートを通してその2つのものを役に立つところに送り出す。
分離して赤ちゃんの泣き声を出す方の妖怪になったものは、泣き声専門の声優として送り出して(泣き分け?が出来るみたいだからね)、しがみついて離れない重くなる方の妖怪になったものは、重量物計測の時に役に立つ人材(?)として送り出した。
子泣き爺をこんな風に使えるとは思わなかったな~(笑)
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