2649年12月2日18時 東叡國 サムハラ
松野、目的地に到着ーー。
その場所の名は「食事処 サムハラ」
一流料理人
「いらっしゃい、松野さん。今日は仕事帰りで肩が疲れてらっしゃるのでは?特に
左側・・・」
立向居氏の第一声、ずばり図星である。
拳銃を肩から吊り下げているため、左肩が下がってしまっているのだ。
「ええ・・・まぁそうですね。流石、鋭いなぁ~」
松野はひとまず”とぼけて”見せた。
「
食前の肴”
頼んでもいないものが出るのであるが、此処サムハラのものは非常に美味で工夫を凝らしたものが多い。
そのため、松野は”偉丈夫”立向居の料理は何であれ食してみることにしていた。
彼にとって、この料理人は”料理の師匠”と仰いでさえいたのである。
本日の昼食に登場した鶏と根菜の煮物も師から学んだものを実践してみた”成果”であった。
コトリ、 皿がゆっくりと置かれる。
なんと目の前に出てきたのは青菜や根菜・魚介類・・・ではなく、拳大の滑らかな白い塊であった。
(なんだこれは・・・薄い汁の中に団子が浮いている・・・?)
「いただきます・・・」
松野は恐る恐るソレを口に含んだ。
もっちりとした皮、その中から溢れる肉汁ー。
「これは
彼は思わず目前の料理人に賛辞を贈った。
「ありがとうございます・・・そう、それは
「なるほど・・・皮のとろみは馬鈴薯によるものでしたか・・・」
松野は感嘆し、残った
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