第49話 『ミアと私の百合疑惑』

<クリス>


昨日の疲れからか朝起きるのが遅くなってしまって、私達はバタバタしながら何とか準備してレイラのマンションを出て来た私達


ミアの住んでいる所は世田谷区の自由が丘駅の近くらしい

私達の通っている誠心学園からは結構離れているから朝の通勤ラッシュって大変だったんだろうな。

レイラと別れ私はミアと歩いて誠心学園までの通学路を歩く。

この道を通るのも今日で2日目


ミアに左腕に腕を絡ませられ抱き着かれられるように品川シーサイド〇オンの通りを歩いてゆく私とミア・・

昨日まで全然接点さえ無かった者同士だったのに!!

何でこんなにも懐かれちゃったのかな?


知らない人がこんな風に2人並んで歩いている私達を見たら


絶対に!!


『ガーズルラブ』


だって思われちゃうかも・・

そうなったら嫌だな~

今までの私とミアの共通点っていったら,アメリカからやって来た金髪美少女!!


ふふっ


一度言ってみたかったのよね~

そんなフレーズ


『ふにゅ~』


『ふにゅふにゅ~』


『ふにゅ~』


歩く度

ミアの柔らかい胸が私の二の腕に当たるんだけど・・

何か・・

昨日の夜、全裸のミアを縛る時に感じた柔らかさを思い出しちゃった


う・・

いけない!

いけない!

変な妄想に引き込まれちゃったら、おかしくなっちゃいそう


「クリス~おはよぉ~」


「クリス~オハ~」


「クリス~オハヨ」


ミアにくっ付かれながら歩いていた私に突然掛けられる挨拶

木村さんに清水さんに長谷川さん

私の所に集まって来る仲良しメンバー


「クリスの横に居るのは誰?相当に親密な関係に見えるんだけど・・もしかして2人共ひと夏の経験とかしちゃった?」


え?

ひと夏の経験?


何言ってるの木村さん?

「木村さん何言ってるの?私の横にいるのは1年3組のミア・ラミレスさんだよ?そんな関係になる訳無いじゃない!!」


「「「えええええええええええええええええ~」」」


良いリアクション頂きました~

ふふふっ


「モデルのレイラのメイク技術の結晶です」


ってミアを指さしながら得意げに3人に微笑んであげた私


決まった!!

これでレイラのメイク技術のせいに・・

って一安心してたのに


「本当に1年3組のミアさんなの?」

そう言って木村涼子がミアの顔に自分の顔がくっつく寸前まで顔を近づけてミアの表情をじっくりと見回し・・


「クリスの時と違ってめちゃめちゃ色香出てるんだけど、クリスミアと一閃超えちゃったでしょ?」


「なんでそうなるの?レイラのメイクで変えられちゃったって言ってんじゃん」

「じゃ~ミアちゃんとクリスのこの怪しい雰囲気は何?」


この怪しい雰囲気って?

そう言われてミアを見てみると・・・


私の腕に手を絡ませ、私に抱き着いてウルウル瞳を潤ませた・・まるで恋する乙女っぽい感じ・・


「何時の間にそんな関係になったのかな?」

長谷川さんが意味深に私に聞いて来る


う・・

私って


『ミアとの百合疑惑疑われてる?』


「ミアが寂しがり屋だったのが解っただけよ」

「へぇ~クリス、ミアさんの事名前呼びしてるんだ~」


え・・何?

皆何見てるのよ?


通学途中の誠心学園の生徒達が私達のやり取りを見て、私達の周りに集まって聞き耳を立ててるんだけど・・

「木村さんも、清水さんも、長谷川さんも皆何バカな事言ってるのよ!!皆が変な事言ってるから皆が私達の周りに集まって来ちゃったじゃない!!」


って言うと3人がビックリして周りを見回し


「え~~何此れ?」

「何で皆が私達の周りに居るわけ~~?」

「何でこんなにも皆が集まって来ちゃったの~~?」


って初めて気が付いてビックリしちゃってる

どんだけ私とミアの間を疑ってんのよ~~


つづく・・・

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