2019年夏


最初は弟からのメールだったかな


母が癌で入院してる

あと3日持たないかもしれない


って


普通入院した時点で連絡しない?

って思った


その頃はまだ二人暮らしだったので

ご飯を用意しないとならないから

帰省するにしても日帰り確定


「ピザが食べたい」


そう言われて前日ピザを注文して

朝6時半ごろ家を出て地下鉄に乗り

新幹線に乗り換え


実家に着いたのは11時少し前

弟の運転で病院に向かう


この日

家族が揃った状態で

初めて母に癌であることを伝えた

母の悲しそうな表情が忘れられない

さらに、癌の治療も打ち切るとの話

当然、その病院では諦めたという意味


親戚のおばさんが来てたので挨拶

誰か最初分からなかったらしい

当然だろうね

10年以上会っていなかったし


主に妹がいろいろ話しかける中

母は反応こそすれ終始無言だった


帰らないとならない時間になり

家に戻るための電車にに乗った

家に着いたのは23時頃だったかな


その後一ヶ月くらいして

唐突に容態が悪化したとの連絡

すぐに家を出ても恐らく間に合わない

その後2時間くらい経った頃

息を引き取ったと連絡が来て


あまり悲しいと思えなかった自分に少し戸惑う


帰省できないうちに

火葬と納骨は終わっていた

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