第81話 I don't wanna know
「すいませんっしたぁ!」
俺はマリアに謝った。
いくら咄嗟で他にやりようがなかったとは言え年頃の娘さんをずぶ濡れにしてしまったのだ。
さんざんお風呂とかでアタックされたりしたけどそれとこれとは別の話。
それに全身ずぶ濡れなので胸とか服がピッタリ張り付いて服の上から谷間やらなんやら透けて目のやり場に困るくらいだ。
俺はバスタオルを取り出しマリアを拭いてあげながらついでにプチ講義をする。
「はい、いいですか。
今のマリアさんはずぶ濡れでちょっとセクシーな格好になっています。
正直先生ちょっとドキっとしています。
以前お風呂などで恥じらい無しにアタックされた時は先生[何やってんだこの痴女は]としか思いませんでした。
以前言った恥を知るにも共通しますが、全裸で開けっぴろげでアタックされるよりこういう何気ないエロスの方が男性は嬉しかったりもします」
いきなり全裸よりもセクシーな下着の方が正直燃えるからな。
「ですがコレをワザとやっていると逆に引いてしまいますので注意してください」
そういうとアイさんがあざとい仕草でしなを作ってもたれかかってくる。
「はい、コレが悪い例ですね、皆さん美人だし可愛いので恥じらいを持って生活していれば男性はそれだけでも魅了されますから」
そう言ってマリアの水分を取ってあげた後馬車の中で着替えさせる。
とはいえあそこまでスライムを接近させたのは完全な俺の失態だ、早めに移動を再開するためにさっさと片付けにかかる。
移動を再開して数時間。
すでに2度ほどスライムと遭遇しているが路上のスライムを駆除するだけの簡単なお仕事と化していたので時に塩弾、時に水風船を使って楽に駆除出来た。
余談だが水風船もテストせねばとスライムに投げたところポヨーン!と跳ね返ってあらぬところに着弾した。
膜と風船だと衝撃を吸収して割れ切れないらしい。
とっさにスライムの手前の地面に叩きつけたら無事割れて倒すことができた。
アイデアは良かったが使い方に注意が必要だな、とみんなに説明した。
さらに進んでいると現れたスライムは...すでに暴走シシ神状態だった!が、こっちには襲って来ず何かを追いかけているようだ。
相当エキサイトしている
俺は慎重に後を追うと
やれるか!?
俺はジムニーを止めるとみんなを降ろ...そうかと思ったのだが。
『あの子を助けるんでしょ?弾込めがあるからあたしも一緒に行く』
というので仕方なくメリルだけを乗せてバンパーのジョイントを外してジムニー単体にすると乗り込んでアクセル全開で追いかける!
即座にメリルにパスしてジムニーを加速して足が吹き飛んだ
やはり1発で倒すことは難しいが削ることは可能のようだ。
すぐにメリルから渡された
それを繰り返し胴体に続いて頭部を吹き飛ばしてやっと
俺はジムニーを止めて降りるとあたりを探した。
そして疲れて倒れている子犬を見つけたのだった...アレ?なんか角生えてね?
しかし救った以上見殺しにするのも寝覚めが悪いので抱き上げてジムニーに乗せるとみんなが待つ荷馬車の方へ戻ったのだった。
『ふむ、これは
そう教えてくれたのは我らが
『お主この子をどうするつもりじゃ?ユニウルフは群れで生活する為身内には従順じゃが人に馴れる魔獣じゃないぞ?
ましてこの子は群れを失っておる、保護したところでじきに飼えなくなっていざ離しても単独では生きて行けぬぞ?』
むう、正論だがせっかく助けたんだ、見殺しにはしたくない。
「とりあえず目覚めるまで保護することにしよう、目覚めて暴れたらいけないので籠か何かに入れたいところだけど...とりあえず折りたたみのメッシュコンテナを広げて蓋をしておこう」
俺がそう言ってコンテナを広げてタオルを敷いて寝かせていると後ろから。
『まぁダメならボクがどうにかするけどねー』
と、ラビが呟いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます