キミノカワリ。

月影 蒼

Prologue

「キミの代わりに、私がキミとして生きてあげる」


「………なん、で………」


「ずっと羨ましかったの。私が持ってないものを、君が持ってるんだもん」


「持って、ないもの………?」


「そう。それはね–––––––。」




最後まで聞き終わる前に、私の意識は途絶えた。


私が持っていて、君が持っていないもの。


むしろ、君の方がたくさんのものを持ってるんじゃないの?








これは優等生の姉・那月と、劣等生の妹・皐月の物語。

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