祈り

とりをとこ

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僕らの部族は15年に一度、神のお告げで選ばれた聖者ルワシラ世界の最果てにあるという孤島カァーティアの更に奥にある聖地ルディラへ旅立たせる取り決めがあった。

僕はその聖なる"貧乏くじルカティエ"を引いてしまった。

それから。

野を越え、山を越え、海を越え、国を超え、そして野を越え...。

これの繰り返しだった。

何年経ったかなんて、とうに僕はどうでも良くなっていた。

早く楽になりたい。

早く辿り着きたい。

聖地ルディラへ。

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