門
目の前に門がある。
押しても引いても開かない。
隣から門の開く音がした。
隣を見ると知らない誰かが悠々と門を開け次の門に向かう。
少し焦り力を入れて自分の門を押してみるがびくともしない。
また隣から門の開く音がした。
次に行こうとする人々を呼び止めて聞いてみる。
「どうやって開けたのですか?」
すると、
「どうして開かないのかがわからない。」
「人に聞いてるようではダメだね。」
「君はどうして門を開けたいの?」
色々な人の話を聞いたがもうよく分からない。
周りからは門の開く音が響き続ける。
少しずつ目の前が真っ暗になってきた。
諦めて門の前に寝転び目を閉じる。
完全な闇が訪れた。
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