第16話 苦悩with水田君

スキー旅行に行ってから、水田君とはメール(自分は会社の)や電話で話をすることが前よりも増えたような気がする。


彼は会社を辞めて休職中だったので、求職活動の話もしたかったようだが、友里の話も毎回された。


彼は僕の気持ちを知ってはいたが、電話の時に冗談なのか半分本気なのかわからないが、「友里ちゃん可愛いな。僕がいただいちゃいますよ」とか具体的な表現は忘れたけど、性的な行為を友里とするような言動をすることがあった。


その時は、苦笑いで(電話だから相手には見えないけど)やり過ごすが、電話が終わると生々しい映像が脳内で勝手に再生され、すごく嫌な気分になったり絶望したりして、精神的に酷く落ち込んだりした。


そんな状況に耐えきれなくなって、大学時代の僕らの共通の友人に愚痴を溢したりしたら、その友人が水田くんに「あんまり、変なことを言うのはやめてあげなよ」と諌めてくれたりもしたが、水田君は彼なりに自分の想いに悩んでいたのかもしれない。


僕もスキー旅行での友里の嬉しそうな表情を見てなければ、ここまで悩んでいなかったかも知れないが、もう過去には戻れないのでこの悩みと付き合い続けることしかできない。


この状況はいつまで続くのかと考えてたら、3月の下旬頃に水田君から一通のメールが来たのであった。

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