文化祭

少し長くなりますが、不登校になってから初めて授業に参加したことを書かせてください。


長かった夏休み終わり、いよいよ本格的に文化祭の準備が始まりました。


私の学校では催しの1つに「クラス対抗合唱コンクール」があります。


合唱コンクールは、クラスの中で指揮者やパートリーダーを決めて課題曲を練習して文化祭で披露するというものです。


放課後勉強をしていたある日。明日合唱練習が音楽室であるんだけどに参加してみない?と担任の先生から提案がありました。


正直行きたくなかったのですが、みんな練習に集中してるから大丈夫だよ。そんなに心配しなくてもいいと思うよと言われ行ってみることにしました。


そして合唱練習当日。学校に行かなくなってから約半年の月日が流れて初めて授業に参加しました。


しかし、初めての授業は私の想像を超える苦難だらけでした。


学校に到着すると、先生とクラスメートの2人が一緒に玄関で待ってました。


クラスメートがいることに少し緊張しましたが、まだこれは序の口でした。


先生とクラスメート2人と一緒に音楽室に行きました。が私の想像していた音楽室とは全く違いました。


私の想像では、みんな席に着席していて、その後ろに私は立っていようと思っていました。


ですが実際は、席に座っていなくてパートごとに集まってそれぞれ練習していたのです。


私が、音楽室に入った時にはみんな練習していましたが、やはり私が入ってきたことには気づきました。


そして、みんな私の方を向きました。私の1番恐れていたことのひとつが起きました。


それは、みんなからの「視線」です。


みんなは何も思っていなくても、私には「なんできたの?」と思われてたりするのではないかと思うからです。


恐れていたことのひとつがさっそく起きて少しパニックになってるところに、さらにもうひとつの恐れていたこと起きました。


合唱練習に「参加」することです。


1回も歌ったことない、練習にも参加したことないのにまさか参加するわけないよね…と思っていましたがそのまさかです。


あそこで練習してるからと先生から言われましたが、パニックでどうしていいかも分からず、言われるがままに行きました。


が、1度も口を開かずただただ下を向いて時が過ぎるのを待っていました。


学校に行かなくなって初めての授業がこんなにつらいものになるとは、思っていませんでした。


提案してくれた先生を責める訳ではないですが、もう少しこんな感じでやってると教えてもらってたら、つらい思いをしなくてもよかったのかなと終わってからかんがえました。


そして、この授業以来中1の時は授業に参加しませんでした。








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