ニャーん
いつも通る路地裏に野良の赤猫がいる。
ニャーン ニャーン
私の顔を見ると甘えた声で鳴きながら体を擦りつけてくるので、いけないと思いつつも通るたびにカリカリをひと握り与えていた。
その日、いつものように足元で体を擦りつけ甘く鳴く赤猫へカリカリを与えようとしたところ、カリカリを忘れたことに気づきその事を詫びた。
「ごめんね、来る前に鞄を変えてカリカリ忘れちゃった。」
ニャーン ニャーん…ちっ
赤猫は舌打ちして体を翻すと大きく伸びをしながら悠然と路地の奥に消えていった。
それ以来、私は猫が少し怖い。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます