ダグの村編②
◯新人ゴブリン軍団
【小鬼】
ダグの村の西の大森林に突如現れた小鬼。身長は120センチ位。尖ったカギ鼻に尖った耳、緑色の肌、ボロボロの服と簡単な肩当てのような防具に武器として大型のナイフを装備していた。赤く血走った目と耳まで裂けた口元で下卑た笑いを張り付かせるその姿は気色の悪い小人と言った感じである。
魔王がもたらした人造魔石をフォールーンの地下で濃い魔素に触れさせて作り出した量産化計画で生産された魔物。知能は低く、会話は出来るがヒステリックな感情に流され易く粗暴。経験を積ませる事で上位種を造り出す計画であったが、日比斗のうっかりで全滅してしまう。
◯キングマイマイン
【召喚獣】
マイマインの王種。目玉から頭部に至る角の部分だけで既に1メートル近く、全長は5メートル以上あり、正直ちょっとした怪獣である。王種というのは数千体に1体生まれるかどうかの希少種で、通常個体の数百から数千倍の能力を持つと言われている。いわゆるキングスライムとかキングベヒモスなどのキングの名を冠する中ボス的な生き物であるらしい。日比斗が召喚した個体は新人ゴブリンと交戦し半径五百メートル、1キロ圏内の生物を焼き尽くして敵を殲滅した。
◯エルザとマルド
【ダグの村の村人】
シスターモモの数少ない友人【エミーナ】の両親。出稼ぎに出た夫に付いて町へと行ってしまった娘の代わりに、友達であったシスターモモを自分の子供のように可愛く思っている。
マルドは溺れて死にかけたシスターモモを助ける為に人工呼吸を行った日比斗に『死者を冒涜するな!』と怒りを顕にしたが、誤解と分かり日比斗が信用に値する人物だと確信する。
一方、エルザも日比斗を勇者と認めてはいたが説明下手で日比斗がモモに対して行った事を上手く説明する事が出来ず大いに誤解を生んだ原因を作った。悪気は一切ない。
◯バルト神父【パパさん】
本名シグベルト=バルト=アルスラ
シスターモモの父親。
魔物討伐戦争に教会騎士として参加し、その戦いの中で死亡したとされていたが、後に復帰し、ダグの村に神父として赴任する。教会内では討伐戦争中に鬼族と素手で戦い、その娘を嫁にしたという噂があった。中央聖協会では鬼族との戦いを見た一部の騎士達から
◯パートナー登録
エルムが人口があまり増えない人間達の為に自信満々で作った愛のキューピッドシステム。お互いに相手の気持ちを受けとる事でステータス上に表示され、告白し易くなる余計なお節介なシステムである。
『ちなみに勇者ビートはパートナー登録のおかげで、モモもサポート精霊のティーが見えるようになったニャと勘違いしているニャが、実はパートナー登録の事を上手く説明出来そうにニャいと思ったティーが、実際にパーティー登録をして何とかあの場をごまかそうとしたニャ。我輩何でも知ってるニャ』
『ぼぼぼ……ボク、そそそ、そんな事なんてしてないのさ。いつもマスターと一緒で、一番の味方なのさ』
『我輩知ってるニャ。この時パーティー登録すれば、自分の事が見えるようになるニャって分かったから、サクラの時はすぐやったニャ!』
『ギクッ、ボクは何にも知らないもーん!』
『ハムシめ逃げたニャ。我輩、何でも知ってるニャ。どや顔ニャ』
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