13話 レベリング制度とスキル
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フランゼ国王 東ケルン城 午前6時32分27秒
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おはよう皆様。
この異世界の新参者クジョウ・ヨシフルだ。
騎士名で"ヨシフ"とでも呼んでくれると非常に有り難くない。
シベリアや近隣の共産主義と言う新興宗教は嫌いなのだよ。
やはり、資本主義と民主主義こそ敬愛すべき全人類の叡智!………。
おっとすまない。つい熱が入ってしまった。
召喚されてから今日でざっと一週間が経った。
まだ困惑する事柄も多くそれゆえ異世界の不便な生活に慣れない事この上ないが、それは自力で何とかするしかあるまい。
さて、話しの本題に入ろう。
この世界の"レベリング制度"についてだ。
異世界ファンタジーといえば定番だと言えよう"レベル上げ"と言う作業はこの異世界にも存在する。
様々な方法で"経験値"を貯めて自身や武具のレベルアップを施すのだ。
これらは基本的に武術や魔導術と言った戦闘訓練によって得られる。
だが、実際に戦闘をした際には、通常の10倍以上の"経験値"が得られるらしい。
そしてレベルをアップすると"レベルポイント"が手に入る。
高レベルのアップになれば成るほど貰える"レベルポイント"も多くなる仕様。
レベルポイントとはアイコンを開くと出てくる≪スキルツリー≫≪武術ツリー≫≪魔術ツリー≫の3つに別れる通常研究枠で様々な研究を解放する為に使う。
因みに例外として個人能力≪パーソナルスキル≫は、所有者のみ一定のレベルになれば自動で解放されるそうだ。
俺は3つも有るが、中でも珍しいとされる初めから解放が可能なスキル≪適応の加護≫と言う"ファーストスキル"を持っている。現状はこれだけだ。
だがこれは随分と便利だ。
例えば俺が手にしているこの"短槍"。
石突には水晶球が填められており詠唱用の杖として役割に加え、通常の刺突用の武器としても強力で非常に使い勝手が良いのが特徴。
俺の場合≪適応の加護≫の影響で、手に持つだけで基本的な使い方から応用まで情報として脳髄にインプットされる。
だが≪適応の加護≫とて万能と言う訳では無い。
数学が苦手な俺からすれば数式は覚えているのだが実際には解けないのと同じ感覚。
要は知識として知っていても練習をしなければ意味が無いと言う事だ。
そう言う訳で、今俺はこの城の中庭で1人槍術の基本訓練をしている。
いや、厳密に言えば1人練習している所をずっと観察されているのだ。
とある一人の美少女に。
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