第2話成長したシャイニーナ姫と運命の邂逅

ここは、とある王国。

今日も、人達は忙しく動き回ります。


「お父様!!」


「どうしたんだ、ベルリーナ。」


「あのね、私、新しいドレスが欲しいなぁ。」


「そうか。今日の午後にでも、仕立て屋を呼ぼう。シャイニーナは?」


「えっと、わたしもほしい…」


王は、実の娘であるベルリーナと、養女のシャイニーナに、同じように接していました。

決して、シャイニーナに自分が養女だと…生贄になるべく連れてこられたと悟られないために。

ベルリーナとシャイニーナは、仲の良い姉妹でした。

ベルリーナはシャイニーナが養女だと知っていましたが、シャイニーナは素直でいい妹なので、ずっと一緒にいました。

朝も、昼も、夜も。

実際の6歳差など、全く感じさせませんでした。

それでも、時間は止まりません。

シャイニーナが城に来て、8年が経ちました。

ベルリーナは、とうとう14歳になりました。

約束は、果たさないといけません。

王の部屋には大きな魔法陣が敷かれていました。


「おとーさま、およびですか?」


「よく来てくれたな、シャイニーナ。」


「どうしたんでし…すか?きょうはべるりーなおねーさまのおたんじゃ…じょうびなのに。そんなおかおしてたら、おねーさまがかあ…わいそうです!」

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