第43話

だ〜め、待って 2/3


少し前に話はもどる。


ヒューゴ・カナップは、かなり怒っていた。

可愛いハルトを思いながらトイレで

勢い余って4回も一人でしてしまった。

危うく、ポケットに入れたものを落としそうな勢いでしてしまった。

だが、部屋に素早く戻ると壊れたドアの

そばで俺を誘うかのような服装で、

かなり色っぽい格好をしていた。

(ハルトは、ただ意識を飛ばしていただけです。)

我が天使、我が妻、我が愛しい人

ハルトが力なく横たわっていた。


たくまし…ゴボッ、ゴホッ。

か弱いらしいお母様達が、本当に

小さくか弱く見えたのは、一瞬だった。


理由を聞くと、また聞き耳を立てていた

お母様達は、俺が出て行ったあと

一人で寂しそうなハルトを見かねて、

一緒に行こうと夕ご飯に誘ったそうだ。

だけど、そこで事件が起きた。

ハルトの素晴らしい可愛さに負けたお母様達。

お母様達に抱きしめられたハルトはうれしさの

あまり気を失ってしまったらしい……。


俺は深呼吸をした。

「お母様方のか弱いお力でも

私の妻は小さくて可愛い

しかもか弱いので可愛いすぎるハルトの

身体には強すぎるんです。

ですからお母様方のか弱い力とは違い

抱きしめ過ぎるとハルトは壊れます。

是非とも、お気をつけてください。」

ギーニ(ギルドマスター代行)の真似をして

句読点なしで話してみた。

割とこの話し方は、疲れるなぁ。


「ごめんなさい。」

「私も、ごめんなさい。」

「でもヒューゴ、早く貴方達の

子どもが見たかったのよ。」

「瘴気が薄まってるし、あなた達がきてから

ずっと、ドキドキや色々な力がたぎってるのよ。

もしかしたら貴方に、もう1人兄弟を

作ってあげれそうな勢いなのよ。」

「私達も今夜頑張るから、あなた達も

ご飯食べたら、さっきあげた"アレ"使って

サッサとしなさい。」

「……。」


夕食にこれでもかぁーってくらい

ある意味チャベツがフルコース並みに

出てきた。お祝いに使われる食材だから、

結婚したばかりの俺たちにピッタリの食材だ。

魔力を持つ野菜、チャベツ。

愛し合うもの同士がチャベツに魔力を

注ぎながら育てると、強力な催淫効果や

子どもが出来やすい体質になる。


しかし瘴気のせいで、子どもどころか

作物や家畜に影響を及ぼしていた。

ハルトは浄化の神子、そこにいるだけで

周りは癒され 浄化される。

そのハルトが、カナップ領に来てから

数回、意識して浄化を行ったそうだ。


最近、皆が活気を取り戻しソワソワしている。

昼間から野太い喘ぎ声も聞こえるとの

報告も上がっていた。


魔力を注ぎながらチャベツを育て

花を咲かせ種をとる。

その種を、おしりの窄みに奥深く入れる。

そして、愛し合いながら魔力交換をする。

数日間交わる必要があり種蜜期と呼ばれる。

受精すると、身体が分かるらしい。

魔力により、3か月から半年で

子どもが生まれてくる。

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