第40話
神子のマコトと従者のキオナ
*岡真琴目線~
ナスカン・クローマク・リストン国王と
カスタン・ボーゲン・リストン第一王子
からの束縛を通り越した監禁状態から
抜け出すのを手伝ってくれたのが、
俺のお世話係、見習い?として部屋に
来ていたキオナだった。
ピュアで可愛いキオナに俺は声をかけて
国王たちにバレないように少しずつ
仲良くなっていた。
国王と第一王子におねだりして、キオナが
目をつけられイジメられないように、
うまく言い訳をしながら、キオナを
俺専用の従者にしてもらった。
笑顔を心がけて、国王と第一王子たちが
毎日来る日も来る日ねちっこい
エロエロ攻撃に耐えていた。
エッチは好きだけど、好きでもない相手、
ましてや第一王子は、はっきり言って
嫌いなタイプだった。
エッチは下手な上、偉そうに暴言吐きまくり。
実際には偉い身分なんだろうけど、アレでは
人は心からついていかなだろう。
(だから悪役なんだけどね。)
挙げ句の果てには、足りないとかなんとか、
文句ばかり。一回してあげただけでも
感謝してほしいのに、バッドエンド回避の為に
三回……。俺は疲れたフリして国王と第一王子に
二回もしてあげている。俺が攻めだからね。
最初は超デブで、顔はまあまあイケメンなのに
肥満のせいで台無しだった。
チャベツ物語のゲームの攻略キャラだと
気づかなかった。
ゲームでは俺様キャラで少し強引な所が
あるけど、好感度を上げればヤンデレに
なるイケメンキャラだったはず?!
現実は甘くなかった。ダイエットは
あまり効果なく、エロエロをしていても
自分は動かないマグロ王子だった。
国王は国王でこれまた……。
やっぱ、はい……。思い出したくない。
まぁ、今更いいや。
もう俺は、もうすぐ自由の身。
荷馬車でゴトゴトと数刻後、馬車は止まった。
どうやら馬に水やエサを与えるらしい。
気配察知、自分達の気配を消す魔法も使い、
遮音、便利な地図、ゲームなら行った事が
ある場所だけ表示してあるんだけど、
ゲームをやり込んでいたから、地形と
現在の場所だけで地名がわかる。
チャベツ物語に酷似したこの世界は、
リストン王国の地形がチャベツ…キャベツを
無理矢理ハート型にしたような形。
ハートを4つに重ねて真ん中のハート形を
残しつつ、外側の3つのハートは真ん中で
分かれた合計7つの領土からなっている。
真ん中は王都、左半分の内側から
リストン公爵領、ソルトル伯爵領、
そして今目指しているのが一番外側の領土。
黒い神子、かっこいいお兄さんが
いるらしいカナップ侯爵領。
俺とキオナがいるのはリストン公爵領側の
森の中だった。。ソルトル伯爵領に渡り
カナップ侯爵領に行きたいが
あまりどころか、俺には全くといって
持ち合わせが無かった。
キオナはお給金の使い道がないから、
多少ならあるって言ってくれたけど……。
俺は21歳の立派な成人なのに年下の
16歳のキオナに払ってもらうには
かなりの抵抗があった。
出てくる時に頂いた物を換金しようと
思い、休憩したのに体力が2桁に
なっていた。
瘴気かぁ。よく見ればキオナも顔色が
悪かった。何してんだろう、しっかり
しなきゃならないのに……。
とりあえず町に戻りたいから、目立たないように
変装はしているけど、疲れた。
さっき浄化をしたけど、自分自身は
寝ないと体力回復出来ないんだった。
キオナは回復などの魔法をかけたから
元気なんだけど……。
これからっていう時に、体力が…。
ヤバイ眠くなってきた。
寝ちゃだめだ……。
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