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大木林が全部食べてしまったのだ。



あんまりだ。



パンを全部食べてしまっただけでなく、空の袋を渡すなんて。



「全部食べたんですか?」



毒見は、腹の底から怒りがこみ上げてきた。



大木林は、その言葉を聞いていないかのように、双眼鏡で少し離れた場所を見ている。

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