貧乏探偵1 -貧乏探偵

下町ホテル

1

人や場所を選ばない冷たい風は、この街にも容赦なく吹き付けていた。



駅前の繁華街にはたくさんの人々がいきかっている。



その中で、長い列を作っているパン屋があった。



草雲堂というパン屋は、昭和初期から続く歴史ある店だったが、売り出している数あるパンの中でもあんパンが特に有名である。



列に並んでいる人々は、あんパンを買い求める客たちだった。



その列を見て、このパン屋を知らない人までも、後ろに並び始めている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る