波瀾万丈波乱

ぼんたん

第一章 テイルズオブ俺ちゃん

プロローグという名の自分語り

名は体を表すと言われるが、表して欲しくないと心の底から思っている。


名前は万丈波乱バンジョウハラン、初めて会った人からは波瀾万丈などと言われてからかわれたりもする。


そもそも波乱という名前もどうかと思う。何を思ってこの名前を可愛らしい赤ちゃんに名付けたのか三時間ほど問いただしたくなる。


元々は万丈と言う苗字ではなかった。元々は別の名字だったのだが、幼い頃に両親が離婚してしまった時から運命は大きく変わり始めてしまった。


母親に引き取られ、母親の旧姓を名乗ることになったのだがそれが問題だ。


母親の旧姓はなんだと思う?




万丈だ。




まあ、正確に言うと名乗っているのは母親の姓ではなく、母親の両親────つまり祖父母の姓なのだが。


え?同じ事だろうだって?


違うよ、気持ちの持ちようが違う。


万丈を名乗るようになってから人生の安息は逃げていった。 いや、それより前から安息は逃げて行ってたと思う。


多くの厄介な出来事に巻き込まれるようになったのだ。それはもう数多の、そして種類豊富な厄介な出来事に巻き込まれた。


数多の人と出会い、数多の死を経験してきた。


それらは普通の学生生活をしていたらまず味わえないほどの濃厚な人生だった。最初の頃は辛いと思っていたが、最近では楽しくなってきてしまっている。



ここまで長々と駄弁ってきたが、何を伝えたいのかというとだな。


俺ちゃんは波乱万丈な人生を歩んでいる。

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