第22話シェレネの誕生日♡♡後編

「我が妃よ。準備は出来たか?」


「はい……陛下……」


シェレネは今から誕生日パーティー。

聖妃の誕生日なので、結構盛大です。

いやまだ結婚してないですけどね?(笑)


「国王陛下、聖妃様の御成です」


大広間のドアが空いて、目の前には人、人、人、人………

人書きすぎて記号に見えてきた……


「聖妃様、お誕生日おめでとうございます!」


最初の挨拶はクリスティンみたいですね。

今回のエスコートはバジルのようです。まあ、当たり前といえば当たり前ですが……

後ろにはアランドルとルールーリアもいます。


「聖妃様、もう15歳なんですね。私はあと半年後やっと14歳なのに。」


「そうね……でも、クリスティンも……すぐに誕生日が来る……」



「はじめまして、聖妃様。セノニーナ商会の娘、レレリアナ·セノニーナと申します。セノニーナ商会より、贈り物をご用意致しました。お納めください!」


「ありがとう……」


こちらはレレリアナ·セノニーナ男爵令嬢。

セノニーナ商会という大きな商会の娘です。


「これからもセノニーナ商会をお願い致します。失礼いたしました!」


ペコりと頭を下げると、レレリアナは足早に去っていきました。




「あー、早く帰らないと父さんに怒られるわ。」


令嬢らしからぬ小走りで会場を後にしようとするレレリアナ。

どうやら早く帰らないと行けないようです。


「きゃっ!!」


王宮の長い階段でドレスの裾を踏んづけてしまった彼女はそのまま真っ逆さまに転げ落ちて…………


「大丈夫ですか!?」


「あなたは……レン·ローラン様!?」


彼女が落ちるのを止めたのは、陛下の覚えもめでたい若手官吏レン·ローラン。


「ええっと……ありがとうございます……」


そういう彼女の顔は真っ赤に染っています。

可愛いですね(笑)


「そろそろ行かないと……失礼します!」


そう叫んだレレリアナは1歩踏み出そうとして……


「いたっ!」


「え!?」


露わになったのは彼女の白い素足。

ディアネス国の女性貴族は、男の人に素足を見せることを好みません。

ちなみに、筆頭女性貴族のクリスティンは闇の森では素足です☆

いつも見なれていないせいで、レンの顔は真っ赤。


「あ、ごめんなさい!靴……靴……」


「あそこにあるよ……」


「ありがとうございます!」


何このシンデレラ的な話……

多分この後この人たちはくっつくことでしょう。

特に興味無いのでカットします♪




さて、大広間では。


「や、闇の森の神王陛下御一行の御成です!」


だいぶザワついてます。


「闇の森の神王陛下ジャン·ジャック·セルリオール·ウィルフリーズア様、神王妃殿下ジュリア·ジュネ·スノーオーロラリア·ウィルフリーズア様、神王弟殿下ジューンベルナンデス·ウィルフリーズア様、神王弟妃殿下ジャーナ·ルールーリア·ウィルフリーズア様のお越しです。」


「おい、闇の森の神王ってほんとに居たのか……」


「どこが見覚えのあるような気がするが……何も思い出せん。」


「神王だけでなく、妃殿下、王弟殿下、王弟妃殿下までいらっしゃるぞ!?」


あ、これ、ジャンとクリスティンとアランドルとルールーリアですよ?


「ディアネス国の聖妃殿下の誕生日を、闇の森一同心よりお祝い申し上げる。俺が妃を貰ったため、この場に招かれている。以後の夜会でも、参加しようと思っている。よろしく願いたい。」


夜会は夜通し続きます。



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