第1106話 両組織が行う会合の乱入者
ゲンロクの屋敷に居る『
「お、お前は、エイジ! 突然現れて、何のつもりだ!」
ゲンロクはその場から立ち上がると、エイジに指を差しながら言葉を吐き出した。
「それはこちらの台詞だ、ゲンロク。これまで代々の『
エイジは勝手な事を行おうとしている『
「い、今更になって何も事情を知らぬ癖に、えらそうなことを抜かすなよエイジ! それにお前はもう部外者だろうが! ワシが決めた事に文句をつけるな」
ゲンロクはエイジに指摘された瞬間は、痛い所を突かれたとばかりに顔を歪ませたが瞬時に顔を戻したかと思うと、それを言う資格はお前にはないとばかりに、エイジに言い返すのだった。
「確かにお前が当代の『
ゲンロクが『
当代まで『
本音ではゲンロクも『
それを今更になってこの場に現れて、正論だけを述べようとするエイジに、この時ばかりは
(※911話『妖魔召士の未来』)
あの時のヒュウガと同じように、当事者でなければ言える正論を告げるエイジにゲンロクは、これまでの鬱憤を晴らすべく全てをぶつけようと口を開きかけたが、そのゲンロクの横から『
「貴方は『
ミスズは眼鏡をくいっとあげると笑みを浮かべながら『貴方には、この場での発言権はありません』とばかりに、この場に現れたエイジに告げるのであった。
「悪いがそれは出来ないな『
ミスズは事情を詳しく知っている様子のエイジに、結局何が言いたいのかを最後まで聞いてから反論をしようとばかりに、少しばかり身を引いて反論材料を模索しながらエイジの言葉に耳を傾ける。
「だが妖魔山の管理をそちらに渡すというだけは認められない。これは『
前回の『ゲンロク』の話の内容と酷似していて、どうやら『守旧派』側とみられる『エイジ』もまた『改革派』の筆頭である『ゲンロク』と『妖魔山』の『禁止区域』に関しては根本の部分では同意見だということのようである。
「いくら『
エイジの言い分は前回の会合で、既にその多くをゲンロクが告げていた内容だった。しかし今回のエイジの言葉はそのゲンロクよりも殊更詳しく言及を行っていて『妖魔山』の管理権を渡すのが嫌だという単純な理由だけではなく、その『禁止区域』に入る前提で考えた場合のその具体的な対策案。そして『
『
その事を踏まえた上でミスズはちらりと、全ての決定権を持つシゲンに視線を送るのだった。
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