第1061話 ゲンロクVSヒュウガ
ゲンロクの屋敷の中は既にゲンロクの側近達が多くやられていた。
ヒュウガはゲンロクに報告に行く前からこうなるだろうという予想があり、自分の取り巻きであるヒュウガ派の『
何も知らされていなかったキクゾウは、厳格な処罰が下される事には半ば仕方が無いと覚悟を決めてこの場に来ていたが、正面きってゲンロクに、刃向かうつもりまではなかったのである。
「ひゅ、ヒュウガ様……!」
キクゾウは自分がヒュウガに盾にされている事を理解しつつも、今ここで『結界』や『
現在の『
それでも『
――しかしそれも長くは持たないだろう。
今はまだ目の前に居るゲンロクは、ヒュウガ達を取り押さえようと考えている様子である。
もしゲンロクが妖魔と戦っている時のような状態であれば、キクゾウ程度の結界など貫いて即座に殺傷力の高い『
いずれにせよ戦うか逃げるかの行動を起こすのならば、相手が本気ではない、このタイミングでしかないといえる。
周囲はヒュウガ派の『
(『式』など出している場合ではない。今、ここで確実に潰すのならば、幻覚や催眠の類ではなく
ヒュウガは『
悠長な『
「いいですか。貴方はそのまま結界を維持しなさい。分かっているとは思いますが、
上位の『
当然それは同じ『
ヒュウガは既にこの場で使う『
ゲンロクとヒュウガは、互いに睨み合っている。現在の『
この局面においては幹部を除いた『
前時代から『
こうして『
互いに互いの使う『
ヒュウガはキクゾウの結界内から『魔力』を目に集中させて『
『
(『
油断の所為かそれとも戦場を離れすぎて勘が鈍ったか、どちらにしてもヒュウガが有利を取ったのは間違いはない。
この魔力圧の一撃で仕留めることは出来ないだろうが、次の手に繋げる有利をとったのは確定であり、今度の一撃は無条件で直撃させられるであろう。
そこまで考えたヒュウガは確実に仕留める殺傷能力のある『
『
しかし今回に限ってはヒュウガの『
「ははははっ! もらったぁっ!」
――勝ちを確信したヒュウガは満面の笑みを浮かべながら『
しかしそこでようやくヒュウガは、ゲンロクの目を見て戦慄する。
油断をつかれた事による焦りや不安や恐れといった目からは程遠い、確定している勝利を理解するような、自信に満ちた目をしているのであった。
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