第986話 魔瞳の奥深さと一つの判断
二代目『
「『退魔組』に属する『
「『退魔組』ってのは確か、魔物のような奴らを討伐する組織連中の事だったか?」
この世界に来たばかりのセルバスは、実際に妖魔や退魔士に出会った事は無いが、トウジを魔瞳『
「ああ『
「……ふんっ。お偉いさんってわけだ」
セルバスはそう吐き捨てると、もう興味が無くなったのかそのまま去って行く。
「お、おい! 何だアイツ。自分から聞いて来たくせにそれだけかよ」
ヒロキはユウゲとボスの会話が長引くかもしれないと思い、せっかくセルバスの方から声を掛けてきたのだからちょうどいい暇潰しになると、セルバスと喋ろうと思っていただけに、あっさりと聞きたい事だけを聞いて、そのまま去って行ったセルバスの背中を見ながら溜息を吐くのであった。
セルバスは元々座っていた椅子に座り直すと、腰を深く落としながらこちらも溜息を吐いた。
(優れた退魔士だか、どうだかは知らねぇが、今のあのボスに掛けてある『
『
このセルバスの『
しかしそれでも『
『
先程のユウゲとかいう男が『セルバス』と目を合わせた時、セルバスは直ぐにユウゲという男は並々ならぬ魔力を保有している事に気づけた。当然戦えば間違いなく勝てる相手ではあるとセルバスは思ったが、魔力量の高さは『
セルバスがトウジに掛けた『
しかしそれでもトウジに自分の事を訊ねられた場合『
何も知らない一般人であれば気づかれる事は無いだろうが、同じ魔族や
そこまで考えたセルバスは、ヒロキにユウゲの事を聞きに行ったのだが『
(もし疑わしい目で俺を睨んできたならば、この場で消すしかないだろうな)
この世界は既に何百年も前に一度だけ、下見に訪れたことがある。
その時に『ヌー』の言葉を借りるならば『
『
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