第17話 ☆主人公が先なのか、世界観が先なのか

 皆さんは主人公ってどうやって思い浮かべますか? 書きたい人物像が段々と出来てきてから、その主人公を魅せるために物語をひたすら演出していくという書き方の方もいると思いますし、逆に世界観が決まっていて、その世界観に合った主人公を思い浮かべるという方もいると思います。


 私は基本的に後者でして、基本的に世界観ありきの主人公なんですね。まず先に世界観を思い浮かべておいて、それに見合った主人公を作り上げていく、という手法を取っています。


 ところがですね、今現在ぼんやりと思い浮かべている作品は何と主人公が先に出来てしまったのです! 主人公の境遇や心理、色んなものが浮かぶのですが、いつもと違う手法だからでしょうかね。全く世界作りが上手くいきません。シーンや書きたいセリフが浮かんでくるのに、細かな世界設定が全然決まらない! ということで全くプロットを組み立てられずにいます。


 あんまり書きたいシーンを思い浮かべると執筆の時に削るのが辛くなるので、ひとまず休止だな。と思って色々資料を見ている状態です。


 以前、こちらのエッセイで「プロは序盤で主人公を好きになってもらうよう努める」と書きました。そのことを思うとキャラクターを書きたいと思うのは悪いことではない、という気がしますが普段と違う手法をとっているせいでしょうか。ちょっと戸惑っております。


 タマゴが先かニワトリが先か、という問題ではないですけど、どちらを先に思い浮かべるか、それにより執筆方法も随分変わってくるのではないかと思います。


 私の場合、キャラクターに主軸を置くと世界観がおろそかになり、世界観に主軸を置くとキャラクターが薄くなる。両方うまくいく方法がないかな、と模索しているところです。


 皆さまは主人公を作る時に留意していることなどありますか。作品のために主人公を作りますか、それとも主人公のために世界を作りますか?

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