第139話 魔術学園のクラス分け



魔術学園の寮は3つある。




『竜寮』、『獅子寮』、『兎寮』であり、そのまま上級魔術師の寮、中級魔術師の寮、下級魔術師の寮となる。


中でも、『兎寮』は最底辺に落ちこぼれに分類され、他寮の生徒から嘲笑の的になっているらしい。


ユシア一行は事前に編入試験を受けて、それぞれ、クラスに配属された。




「ユシア君、兎寮!!」




・・・へ?

試験官の下した評価にユシアは固まる。マジョとセンシは竜寮、ソウリオだって、獅子寮だった、にもかかわらず、ユシアは最低評価の兎寮・・・


知識評価:D

魔術評価:D

剣術評価:D


(・・・この成績、入学させてもらえただけ、温情・・・)



ユシアは自身の市場評価の低さに流石に凹んでいた。



「ユシア、元気出して!、斧の試験が有れば、きっと満点だったわ!」



(・・・いや、斧は無いでしょ・・・)



・・・



最近、ちょっと忘れかけてたけど・・・所詮自分は、トールツリーって辺境の村からお上りしただけの『普通の木こり』・・・



10本の指に入る様な討伐士のセンシ、仮面部隊って有名な部隊のマジョ、一応聖騎士だったソウリオと同列に考える方が失礼ってもんだよなぁ・・・



「あの・・・あの・・・私、アヤシっていいます」



ぼんやり教室の席に座っている横から、女子に話しかけられる。


「え、あ、俺はユシア・・・」


「ふふ、よろしゅう、ユシア君」


その微笑む顔はとても美人に見えた。・・・ユシアの機嫌は秒で回復した。




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