チュートリアル完

俺が向かっている場所はマンションではない。

だが、俺の足はマンションへ向かっている。


この行為が持つ意味。


それは、奴に俺がマンションを盾にあの攻撃を防がせると思わせるためだ!!

なぜかって?

その方が都合がいい!俺は気づいている。


奴が俺の服に磁石のどちらかの極をつけている事を!それは俺が考えていた六つめの予備のことだ。


そうでもしないと奴がおってこないはずがない。

あんな大技打てても一発が限度だろう。なら確実に俺に当ててくるはずなのに奴は追ってこない。


つまり、俺の服のどこかに極がついていて俺が気付かないならおそらく背中だろう。


だが、こんな物何も怖くない。だってそうだろう?

服をマンションに捨ててしまえばいい。

だって奴の能力は触れた箇所な磁力を持たす能力だ。


どんな方法を使ったが知らんが俺の体に触れていなければ服以外はあり得ない。これであの砲弾は解決だ!



次に考えるのは奴を倒す方法だ。これは完全なる運!

言ったはずだこれは時間と運の勝負だ!とな。


じゃあ、この場合の時間はなんの時間を表すと思う?また運とは何に対してだと思う?


正解はここがニッチやサッチが言っていたエリアA。つまり異世界人たちの始まりの場所だと言うことだ。


だから、磁練彌のような新人狩りルーキーハンターが存在する。もうお分かりかな?


そう俺が初めから狙っているのは新たな新人。

つまり、異世界人がここに現れることだ!!

そしてそいつの能力に助けてもらうことだ!!


だから俺が死ぬのが先か、新人が来るのが先かの時間の勝負ということだ。


俺はマンションの裏にたどり着き早速服を捨てた。


そして、空き家の裏などを利用し奴の裏に回り込むように隠れながら奴の元へ急いだ。


「さぁ準備は万端だ一発でかいのをかましてやるぜ。

鉄の藻屑になりな!鉄塊アイアンキャノン。」


磁石の戦乙女マグネットヴァルキリーによって作られていた塊はマンションの窓ガラスを割り俺の服へと一直線に落ちていった。


すごい物音が辺りを覆う。


「どうだ俺様の必殺技は鉄屑に成り果てたか?」

「お?そこは我輩の、じゃなくていいのか?」


俺は磁練彌の背後から登場する。


「なに?なぜお前が生きている?まさかお前、上着が脱げてるということは、気づいたのか?」


「当たり前だ!ちょっと考えればわかることだろう。おいおいどうした?我輩のヴァルキリーが崩れていくぞ!なるほど。

今のお前ではあの馬鹿でけぇー塊は一発が限度か?」

「うるせぇ…まだ貴様を倒すぐらいのち、からはの、こってるぜ、能力発動。」

「どうだかな?」


磁練彌は高く飛び上がり俺から距離を取った。

そしてまた戦闘態勢に入った。


「やっぱりお前体力なくなってんだろ?」


そう言いつつ俺は、マンションとおれが転移してきた場所を見た。



「は?適当なこと言ってんじゃねぇ。」

「いや、根拠はある。」

「うるせぇどうせハッタリだろ!?」


磁練彌の腕にさっきの剣が作られる。


「ほらな、ピンピンしてるぜ。」 

「いいや、嘘だね。根拠はこうだ!

まず、戦乙女が消えた瞬間に確認したことがある。


お前が木に貼っていたNとSが復活していることだ!そして、俺はマンションを確認した。

あそこにはお前が張っていたであろう罠とお前が能力をかけた俺の上着があるからな!!

そして、そいつらは動いていない。いや動かせないんだ。

そらそうだろう、お前はもう六つも動かしている余裕がないだろう?


つまり、お前はマンションにかけた能力の全てつまり四つは解除したと言うことだ!!


そして、次に見たのはお前が元いた地面。

これは、十中八九能力をかけられている状態と分かっていた!!


お前が普通の人間じゃありえない距離を飛んだんだからな。

そして、今消えているという事は、用済みになったそいつを解除した。

そしてあと一個、お前が初めに投げた木だ。

まぁあれは、解除していないよな?」

「ちっ、てめぇはエスパーか?」



そう言いながらやつは左手を木に向けた。

すると、その木は意思があるかのように奴の手に吸い寄せられた。


「どっちにしろ俺の勝ちだ!!

俺には近距離戦なら剣、遠距離せんなら木がある!そして、貴様は能力弱者とだろう?今まで一つも能力を発動していないもんな?」



ピューーンドカーン


「その事なんだがな。今解決したぜ!!」

「なんだ?」

「きたか、新たな異世界人希望の星!グッドタイミングだぜ!!」



東條晃

仲間とリンクする能力

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