第32話【後日談】

ワタの葬儀が終わり、気がつけば速くも10年が経っていた

一国の王として有名になったヨルナミは幸と結婚をし、3人もの子宝に恵まれた

音楽というものはアクアヒルス国を中心に世に広まっていく。人々はそれの虜となり、一人一人のアイディアによりギターを基礎にしたバイオリンやピアノが出来て更なる飛躍を見せた

ヨルナミは音楽の始祖と言うのは名乗らずどこかの誰かが作ってそれを僕が広めたと言うことを言っている

彼曰く自分はそんな柄じゃないと言っていたからだ

ヨルナミの書いた曲はどんどん世に広まっていき、彼は世界的な音楽家と共に1国の王として有名になった

タトイヒ国はライチが治め、ピアノの開発に大いに携わった。彼女も彼女で運命の人を見つけたという

未だに付き合いがある2人は仲良く定期的にどっちかの国に集まり演奏会をしているという

ライチも5人もの子宝に恵まれ、世界に音楽が広まるのを見届けその20年後に50歳でその生涯を閉じ、ワタの元へと向かった


幸はヨルナミと結婚したその後、新たなるギターの開発に携わり国1番のギター職人と言われるまでに上り詰めた

ヨルナミとは生涯を共に過ごしとても幸せだった

ヨルナミが亡くなり、その2年後のヨルナミの命日に70年の生涯を閉じる

彼女の死後はタトイヒ国とアクアヒルス国はひとつの大きな国になったのだった


ナロルはヨルナミとの約束通りタトイヒ国に音楽を広めた

そして作曲家として、教祖として余生を過ごした

ノルト教の運命で30歳でその生涯を閉じる

その後ノルト教は新たに教祖が現れ音楽と共に世界に広まったのだった


岩本はバイオリンの開発に携わり国1番のバイオリン職人と言われた

それと同時に義手義足職人としても世に名を広めた

その後1人でこっそりと伊吹の元へと向かっていったのだった


ヨルナミ

彼はひとつの国の王としてギター奏者として名を知らないものは居なかった。ワタとの約束通り世界に音楽を広めるために各地を巡る。その時に批判を受けたりもしたが挫けないで懸命に頑張ったのだった

そして、世界に広め終わると国王を降り幸と共に世界を巡り余生を過ごし

68歳で生涯を閉じた


「ここは……天国? 」

綺麗な花が沢山咲いている場所に立っていた

辺りを見渡すと見覚えのある人がこっちに向かって走ってきている

見覚えのある姿だった。よく見るとワタとキロルだ

2人はヨルナミの前に立つとこう言う

「ヨルナミ。お前は凄いよ。今までお疲れ様」

ワタは手を差し出す

ヨルナミはその手を握り3人でまた約束のご飯を食べに行ったのだった

今まで起こったことを笑顔で喋りながら


奏剣絆戦 [完]

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