第23話【城での出来事】

翌日のお昼時

「あの王子が街に出てる時に殺せばいいんじゃ無かったんじゃないのか? 毎日でるんだったら」とワタが提案をした

「王子が出たきり帰ってこなかったら、お城はパニックになると思うんだ。だから部屋で寝た頃をね」

話を聞いたワタは納得し、頷く

とりあえず言われた通りお城の前に行って見ることにした

都合のいいことに城の門は開いており、門の周りには誰も居なく、簡単に入る事が出来た

城の中はタトイヒ国とは違い、とても綺麗で整っている様子だった

兵士はみんな顔を隠しいたが新しい感じのする甲冑にも反応をしなかった

むしろ話しかけないというか、何故か目を合わせようとしない

兵士たちはとても仲が悪いような雰囲気がする

とりあえず城の中をうろつき、夜まで待てそうな所を見つけ、誰も入りそうにない倉庫で周りには人が最近通ったであろう形跡がなかったのでとりあえずそこに隠れ夜を待つことにした

とても暗く、蝋燭を立てればバレる可能性があるので下手に明かりを灯せなかった

あれからどれぐらいの時間が立ったのだろうか

気付いた頃には辺りは物凄く真っ暗になっており、辺りを見渡してもは人の気配は無かった

「そろそろだな……」

ワタは恐る恐る立ち上がり甲冑を脱ぎ始め

「甲冑は重いから、ここに置いておくか」といい甲冑を2人は脱ぎ捨てヨルナミは隠し持っていた剣とギターを持ち、2人は走り出した

扉を見ていると1つ不自然に明かりが着いている部屋を見つける

王子の部屋かは分からないけど一か八かドアを開けよう……

ヨルナミとワタは剣を引き抜き、ドアを蹴飛ばす

そこには王子がベットの上に座り、ストレッチ運動をしているのだった

体を伸ばす事に集中をして、誰も入ってこないであろうと思っていた故にドアの蹴破る大きな音と2人の気配に気づいた王子は驚き「ぎゃああああ! ! ! 」と悲鳴をあげる

2人もその声に驚いたが、怯む事無く王子に剣を向けた

「おっ……俺っちにそんな物損なもんを向けるなよ! 君たち冗談キツくないか? ゲスゲスゲス」

こんな状況でもよく笑っていられるなと思う2人

「こんな状況で冗談に見えるか? 」

ヨルナミは強く責める

王子は顔を見つめこの前殴った奴だと確認しこう言う

「お前らは……あの時マイハニーとの時間を奪った奴らじゃないでゲスか。さてはマイハニーの事を嫉妬して俺っちを殺しに来たんだな! そんな一筋縄では行かないでゲスよ? ゲスゲスゲス」

王子はベットの横にあった鐘を思いっきり鳴らす

カンカンカンカン! ! !と大きな音が城中に響き渡る

「ゲスゲスゲス! 俺っちを殺そうとした罰さ。パパ様に殺してもらうでゲスからね! 」

流石に国王が来たら終わると思ったヨルナミは剣に焔を宿し、王子に突き刺した

「ゲスゲスゲス……俺っちを殺したらパパは怒るでゲスからね……」

そういい、王子は倒れる

血が流れ溜まっていた

とりあえずはお願い事は終わった。逃げよう……

そう思っているといきなり国王が現れた

何も足音が聞こえなかった

「クラデール……お前らか。殺したのは」

国王は少し怒りの顔を出しながら2人を睨めつける

目はとても怒りに満ち溢れている

「ああ、そうだ。こいつのせいで困っている人が居たからな。当たり前のことだ」

ワタは答えた

「ふふふ。人間とは愚かな者だ……自分の任された物には断れず過ちを犯す……正義だど言ってな……お前らのようにな! うおああああ! ! !」

国王はいきなり叫び出す

何が起こったかと思い辺りを見渡していると鎌を持って2人の目の前に立っている

鎌はとても尖っており太陽と月の模様と時計の針がとても斑に彫られてとてもおぞましがった

「ふふふ。この鎌はアマダスの鎌だ。予が国民に作らせた予専用の武器だ! 最後に名乗っといてやろうではないか! 予の名はルーヴィヒなり。貴様らの命を刈りとる者の名だ! 武器を構たまえ! 」

ルーヴィヒは鎌を構えるとまた叫び出す

「うおぁぁぁぁぁ! ! !」

一瞬何が起こったか分からなかったが気が付いたらルーヴィヒは2人の後ろ側に居た

危険な感じがする……

ヨルナミは何が来ると感じたのか即座に避けれた

だが、ワタは少し反応が遅れてしまう

ヨルナミは読めていたのか、予測通り斬撃波が飛んできたのだ

その斬撃はとても速く戸惑って突っ立ていたワタの右手を削ぎ落とし、その右手は燃え尽きてしまった

「うっ……ぐっ……」

ワタは余りにもの痛さにもがき苦しむ

そして、大量出血により気を失い、倒れる

「ワタ! 大丈夫か! 」

とりあえず脈はある……何とか生きてる……とりあえず……逃げないと……

あたふたしながらもワタを担ぐ

「予が逃がすわけないではないか! 」とルーヴィヒはまた鎌を振る

最初は避けれた時もりも斬撃波は予想外に速くなり、避けれなくなりそうだった

何とか見えてはいたが避け切れず、その攻撃が左眼に当たってしまう

「うっ……」

左目は潰れてしまい、視力を失う。出血も止まらない

とりあえずは目で良かったけど……ワタみたいに腕を殺られたら……ギターが弾けなくなる……

それだと世界に音楽が広められなくなる……

約束が……

手は守らないと……

その暇も惜しみ、さらに斬撃波が鎌から繰り出され2人に迫り来る

避けつつもヨルナミは窓に向かって下がっていく

何とか窓があった……良かった……高い場所じゃないし……下は水だから助かるかも……

窓の縁に辿り着いた事を下がりながらも確認したヨルナミはワタを窓から落とす

「血迷ったか! 仲間を捨てるとはな! 」

ルーヴィヒはその動作を見て少し油断をした様子だった

「それはどうかな? 下は水だ! 助かる可能性を捨てる訳には行かない! 」

そういい、ヨルナミは窓から自分の身を投げた

「そうはさせるか! 」とヨルナミの隙を突き、ルーヴィヒは斬撃を飛ばす

ヨルナミは頭から飛び降りるという変わった落ち方をしたせいで、右足の太腿より下が切断された

「痛い……でも何とか耐えきれる……でもふくらはぎが切られたのは結構響くな……」

何とか意識は保っていた

とりあえずワタは……浮いてるな……

ワタの安全を確認したヨルナミは水に浸かる

水圧により少し叩きつけられ、痛かったが何とか死なない程だった

だが少し骨が折れたような感覚はしたが耐えきれていたので多分大丈夫だ。

ワタの左手を掴み、ヨルナミは水辺から上がっていく。何とか意識を保ちながら近くにあった大きな棒を杖代わりにして幸の家に向かっていく

ワタを担ぎながら足1本だけでの移動はとても辛く一歩一歩が必死だった


「ヨルナミよ……強くなったな……。予はお前が来るのを待ってたぞ!」

ルーヴィヒはヨルナミのことを見て少し関心をしていたのだ

「パ……パ……? 」

どうやら少し息が少しあったようだ

「クラデール、生きてたか」

「あいつらを……殺して……」

「予はお前の話は聞かぬ事にした。焔も使えぬアホにはな。お前の方が強く出せるのにな」

ルーヴィヒは王子に鎌を構える

「ふっ……さらばだ。」

「待って! まだ死にたく……」

命乞いをする王子に容赦なく鎌を振る

血飛沫が激しく辺りを真っ赤に染め粉々に刻む

そしてその肉片を堀に投げ捨てた

「安らかに眠るが良い。ヨルナミよ……お前が楽しみだ」

ルーヴィヒはとてもニヤニヤしていた

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