第36話 両思いだと思って告白したらガックリきた話【アイ】
小島は直球勝負で告白した。
「俺はアイが大好きだ!俺の彼女になって欲しい!」
返事は…
「少し考えさせてください。」
だった。
これまでの流れだと、すんなりOKされると思うじゃん!と小島はガックリきたけれど、その夜、小島の家に電話がかかってきて「私もトシ君の事が好きです。私を彼女にしてください。」と返事をもらえた。
こうして、めでたく小島とアイは付き合うことになる。
それからの日々は、小島にとってもアイにとっても幸せだった。
音楽の趣味も合った。
B'zにスピッツにMr.Children、イヤホンを片方ずつ耳にさしてよく聞いた。
特にその年に発売されたスピッツのロビンソンは二人で飽きることなく聞いた。
学校では、休み時間にアイが小島の教室に遊びに来て屋上に行っては物陰でキスを交わした。
2人は毎日学校に行くのが楽しくて仕方がなかった。
学校だけでは物足りなかった2人は、毎日あることをするようになる。
それが何かというと…
小島は、部活が終わって家に帰ると夕飯と風呂をさっさと済ませて、親に「疲れたから寝るわ!」と元気よく告げてから家を抜け出した。
それが夜の9時から10時くらい。
それから自転車を1時間こいでアイの家へと向かう。
アイの家は平屋だったので小島は窓から侵入して、アイの部屋の押し入れの布団を出して、自分は押し入れの中で待機した。
そしてアイは親が寝たのを確認してから押し入れを開けて「おかえり」と言って小島にキスをする。
それから一緒の布団で寝て、朝5時に小島は起きてまた自転車で1時間かけて家に帰る。
そんな生活を毎日繰り返した。
「今思えば、体力あったなぁと思うよ」と小島は後に語っている。
あとアイの家は、よく吠える犬を外に飼っていて、小島も吠えられて部屋に入るのが大変だった。
なので小島は、毎日犬に餌を与えて餌付けを試みたのだけれど、その甲斐あって小島に吠えなくなったときは、なんだか嬉しくなった。
ただアイの親に見つかるといけないので、犬と遊んであげれなかったのが残念だった。
ちなみに当時の小島は童貞だ。
そしてアイは処女だった。
毎日途中まではするけれど、いざ入れようとするとアイが痛がってセックスは出来ないでいた。
小島は「まぁ、そのうち出来るだろう」と思っていたし、アイも「私の初めてはトシくんしか考えられないから」と小島に言っていたので、2人は焦ることなくイチャイチャしながら幸せで充実した日々を楽しんでいた。
ちょうどその頃、大地ンコは、小島達の一歩先を行っていた。
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