第22話 本心

-歳を重ねれば重ねる程、冷徹になっていく自分に気づく。


感情の欠如とも違う無くしてはいけない、しかし無くなっても気づかないような何かが着実にすり減っている気がするのだ。


笑顔がぎこちないと感じることがある。

表情は作れているのに。

口角も上がっている。

瞳も笑っている。

それを見た相手も違和感なく楽しそうに話を続けているのに。


身の内はなんと冷め切っていることか。


-自身に問う。

《それは純然たる本心か》

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