言の葉標本

千夜

第1話 ー開始

-なるべく人とまじわらず、喋らず、死にたいとさえ思う静寂の中で生きていたい


人生で何度か、ふとした時に思うことがある。


よわい25になろうとしている今日この頃、

0:16というこの瞬間に世界で一体どれだけの人間が同じことを思い、考えたのか‥

考えると少し浮き足立つ自分がいる。


不謹慎かもしれないが、散々悪態をついてきた父が亡くなったその時一体どれだけの産声が上がったのか、はたまたこの世界に嫌気がさして自らの選択で命を手放した人間がどれだけいるのだろうか‥


こんな風に日常のどこか、頭の片隅で聴く人によっては重すぎる内容とも言えることをつらつらと考えている自分が最初は嫌いだった。

言い訳になるが、私の場合は、そのせいで何かに真っ向から集中するということができなかったからだ。


今思い返しても昔から想いにふけることが好きな人間だったと思う。

きっと人と関わることが苦手な性格が影響して頭の中の住み心地が着々と整っていってしまったのだろう。 


年月を経てそれなりに育ったフワフワの綿菓子のような脳味噌で今日も思いに耽る。

無駄なのか、はたまた来たる時が来たら日の目を浴びせることができるのか分からない想いをつらつらと吐き出してみた。

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