第42話 からかい

二人で朝食を食べ、いつも通りに登校した。

校門前でバラバラに入り、自分のクラスへ向かう。


教室へ着くと、翔と綾が二人で話していた。


「おはよう。」

「隼人くん、おはよ。」

「おはよー。隼人。」


そのまま自分の座席につき、朝の授業の用意をしながら翔たちの会話に入る。

翔たちは今日の学校が終わった後、どこにご飯行くかを綾と決めているようだった。


「なぁ、隼人たちは何か食べたい要望あるか?」

「いや、特にはないかな?白崎さんも特段言ってなかったし。」


「そうか…。どうするかな。」

「そんな考えなくても、駅周辺行けば結構あるじゃん?その辺行ってみんなで決めればよくない?」

「そうするか。」


昼食をどこに行くか決めようと思ったようだが、結局決まらなかったようだ。


「あっ、そうだ。翔さ、申し訳ないんだけど僕と白崎さん昼食食べ終わったら、先に帰るね?」

「珍しいな?どうかしたのか?」

「いや、白崎さんと買い物に行くからさ。」

「ほうほう。隼人はデートですかぁ~。いやぁ…。俺は嬉しいよ。親友にもついに春が来てくれて。どれだけ待ったことか!」

「別に、デートってことじゃないけど…?付き合っていないしね?」

「おいおいおい!デートと言うのはな、付き合ってるとか付き合っていないとかじゃないんだよ。男と女が待ち合わせをしたり、二人で遊んだりすればそれはデートなの!」

「んな、大げさな…。」

「大げさじゃないと思うよ?隼人くん。翔の言ってることは一般的に言われてることだよ?」

「まぁいいや。付き合っていなくても、隼人がそうやってデートできるようになったのなら成長したということだしな。わかったかな?少年。」

「とりあえず、一つ言えることがある。」

「なんだ?」

「二人のニヤニヤした顔がなんかすごくムカつく。」



朝からなんでムカつかなきゃいけないんだよ。


はぁ…

早く学校終わんないかな…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る