第29話 迷惑
隼人は学校から帰宅し、ソファーに横になった。
学校で睡眠を取ったことで楽にはなった。
「はぁ…周りに迷惑かけてしまった。」
いきなり倒れて、心配されて。本当に申し訳ないことをした。
スマホを見ると、かなりの連絡が来ていた。
連絡が来ていたのは、翔と綾からだった。
特に翔からは体調を気遣う連絡が多かった。
確認していると、翔から電話が入った。
「おう!隼人。体調大丈夫か?」
「うん。迷惑と心配をかけてごめん。」
「俺は別にいいよ。でも白崎さんには感謝しろよ?ずっと心配してたからな。それに倒れたことに驚いたということもあるんだろうけど、ずっと泣きそうだったんだぞ?違うクラスの友達に聞いたら、毎回小休憩の合間に保健室に行ってたとか聞いたし。」
「うん。それは僕も保健の先生から聞いた。」
「感謝しとけよ?じゃあ、まだ本調子じゃないと思うから長電話もやめとくわ。じゃあ、また明日な?明日は体調悪いなら絶対休めよ?」
「わかった。本当にごめんな。じゃあ、また。」
電話を切り、次は綾へ連絡を入れえる。
「今日は心配かけてごめん。いろいろ助かった。」
「本当に心配したんだから。体調悪いなら休みなさいよね?」
「うん。今後はそうします…。」
「まぁ、反省してるならいいわ。じゃあ、ゆっくりして体調整えてね。また明日!」
「うん。また明日。」
朝見た、夢のせいだよな…。
ずっと夢に出てこなかったのに何で…。
そのまま、ソファーの上でまた眠りについたのだった。
家のチャイムが鳴る音で目が覚めた。
白崎さんが来たのかな?
インターフォンに出ると白崎さんがカメラに映った。
「鍵開けるからどうぞ。」
ちょっとすると自宅のドアが開き白崎さんの声が聞こえる。
僕はリビングから声をかけ、制服姿の白崎さんが家に上がってきた。
「高木さん。具合は大丈夫ですか?」
「うん。今も少しだけ横になってたからだいぶ楽になったよ。」
凄く心配してくれている白崎さん。
「今日は、おうどんにしましょう。消化にいいように素うどんです!」
「了解。」
「出来上がるまで、体休めててくださいね?」
「わかりました。よろしくお願いいたします。」
「ふふっ。任されました♪」
本当に白崎さんには適わないなぁ…。
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