悪魔との契約06

私『おお、悪魔よ! 私は愛を知らぬ! 愛を与えてくれ!!』


悪魔『代償を払う覚悟はあるか?』


私『あるとも!』


悪魔『ここに契約は成立した』


 その瞬間、我が胸が早鐘を打つ。

 この胸の高鳴り。

 これこそが愛か!


私『悪魔よ! 私はお前を愛してしまった』


悪魔『願いを叶えた代償に、お前とは今生、会うことはない』


悪魔は消えてしまい、その後二度と、会うことはなかった。


恋慕の情に焦される事の、なんと辛いことか。

私が悶え苦しむ様を見て、悪魔はほくそ笑んでいるに違いない。


私は幸せを噛み締めている。


愛する者が、喜んでくれているのだから。

こんなに嬉しい事はない!

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