第24話 久々のダンジョン攻略

今日はリーファに呼ばれ冒険者ギルドに来ている。

正直色々な事がありすぎて頭がいっぱいだったので、

気晴らしにダンジョン攻略もいいかもしれない。

マリアは、ロニカとどうも遊ぶらしくもちろんラーも一緒なので

僕は一人寂しくダンジョン攻略の1日になるだろう。

コンコン。

「リーファさん、入りますよー?」

「ああ。」

「こんにちは、今日はどう言ったご用件で?」

「ダンジョン攻略だ。なんでもうでききの冒険者達がこぞって

そのダンジョンから帰ってこないらしい。」

「そうですか、わかりました。引き受けます。」

「すまない、わたしはここを離れられないから。」

「いえいえ、大丈夫ですよ。では行ってきます。」

「ああ。」


王都から走って1時間ほど。馬車なら1日ほどかかる距離を走り終え

たどり着くとそのダンジョン前には懐かしい顔があった。

「あ!あの時の!」

「おう、あの時の坊主か。改めてあの時は助かった。」

「あ、いえいえ。」

「そうよ、君がいなかったらあたし達死んでたんだから。」

「そうですね。僕がいなければ死んでましたね。」

「すこしはよ、オブラートに包めよ。」

「はは、冗談ですよ。お互い様です。」

「で、お前さんも行くのか?あのダンジョン。」

「はい、一緒に行きますか?」

「逆にいいのか?俺たちが足手纏いになるかもしれんが。」

「大丈夫ですよ。Sランクパーティーなら心強いです。」

「お、そうか。ああ、ちなみに俺はガイル。

そんで女魔法使いがルーシィー、男槍使いのエギル、女盗賊のカナだ。」

「わかりました、僕は日輪のリクでs…………ん?」

「え!?嘘、まさか、君があの!?」

「す、すいません。聞かなかったことにしてください!!!」

「あ、ああもちろんだ。」

あっっっっっぶねえええええ。

「すいません改めましてリクと申します。よろしくお願いいたします。」

「まあ、俺は正直そうかもとは思ってたぜ。神狼のボス部屋に入って生き

て帰ってきたんだからな。」

あ、ぼくがラーを連れてきたことまでは知らないのか。

「噂じゃあ神狼を連れていたなんてのもあるが、まあガセネタだろ?」

「すいません、本気です。」

「うそ!?」とんでもなく驚いているルーシィさん。

「ま、まあ、とりあえず行きましょうか。」

「そ、そうだな。頼む。」


ダンジョンはボス部屋まで楽勝だった。それでもA級程度はあるが。

「それにしても半端ねぇなリクは。前会った時とは動きがちげえ。」

月読の力だけどね。


「何人もの冒険者が帰ってきていないそうです。

気を引き締めてください。」


ギイィという音を立て開く扉。

「こ、こいつはすげぇ。」

青々とした木の数々。その全てが神秘的で空気はダンジョンとは思えないほどに澄んでいる。ここはラーの場所と似ているな。

「しかし何も怪しいものはねぇなー。」

「そうね。」「ああ。」「うん。」

皆同じ感想だ。

「あれは…………レイピア?」

よく見ると細剣が地面に突き刺さっている。

こういうのは両手剣ではないのだろうか。

「周りに人もいねぇしな。」

「ガイル。抜いてみてよ。」

「お、俺か!?まあいいが。」

ガシ!と腰を落とし片手で持ち上げようとするエギルだが、

「お、重い!こいつは俺じゃ無理だな。」

かなり力のあるガイルでも無理か。

「じゃあ僕が。」

すこしズルさせてもらおう。

   <暗澹あんたんとばり>

「うわ!なにこれ!?」

「安心してください。僕がやったんです。」

「全然日輪じゃないわよこれ。」

「ダンジョンでは、外と同じようにはいきません。」

よし、闇の空間から持ってくる大量の魔力を腕に溜めて一気に!

(人間!お前の薄汚い闇の力で我に触れるな!)

パリン!とまるでガラスのように帳が剥がれ現れるのは

「天使」と形容するにふさわしい女性。背中には4つの翼が生え

目はどこまでも澄んだ青。そして美しい容姿には誰もが惹きつけられる。

「う、美しいな。」ガイルに至っては完全の惚れている

(怒ってるのか?)

「そこの人間!お前だ赤髪。それほどまでの闇の力。

どこで手に入れた!」

「ダンジョンにいるってことはモンスターですよね?

モンスターに教えるわけにはいきませんね。」

「モンスターだと?誰に言っているのだ?

私は主に使える四代天使が一人『ガブリエル』。」

「が、ガブリエルだと!?」

「ほう、私を知っているのか。貴様この世界の人間でないな。」

「なに!?あれ、四人がいない。」

「私を引き抜けないような矮小な人間には、この世界に来ることで失った力の充填に当てるのだ。」

「僕の前でそんなことさせると思ってますか?

もし仮に四大天使全員が来ているのならば急いだ方が良さそうですね。」

「ふん!矮小な人間風情が。我ら天使は神に近き貴き存在。

この翼こそ、その証!地に行き地に死ぬ人間なのでは到底当達出来ない

地点にいるのが我ら天使である。その中で我ら四大天使は別格。

貴様のような人間が倒せる相手ではない。」

(く、これはやばい。本気でいかないと死ぬな。)

  <永久睡眠ディープ・スリープ>

「こ、これは!?」

「貴様にはこいつをくれてやろう。」

や、やばい、意識が………………薄れ…て。


「!?」

ん?天井?見覚えのある天井だ。

「おきなさい!陸ーー。」

聞き覚えのある声、まさか!?

「戻ってきたのか?この現代へ!?いや、俺は死んだはず。」

そうか、これはガブリエルにかけられた魔法だ。

確か永久睡眠とか言ったっけ。永久?まずい。ここで死ぬわけには。

「早くしなさーい!」

とにかく今は流れに身を任せるしかないな。









































  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る