こころでみつめる世界 See in the Mind

Tomoka Kaneko「英語表記」

第1話 ことばに頼らないということ

iPhoneへの嫌がらせメールがやはりここ、カクヨムを開いたままにしているとiCloud自動転送を売りつけられたこともあり、やむことが、ない。

iPhoneのカスタマーサービスのひとたちは

パソコンを我流でいじり、いくつも破損させて学んできたといいながら、もう、放送した通り、広告であり、プログラムではない、凍結ファイルZipの取り除きかたさえわからず、いつもバックアップがとれなかった。


だからいましがた、おもいきって、iPhoneのauのKDDI に仕組まれていたauプロファイルも消しきり、メールを消した。


なぜなら、SONYにすがりつき、つきまとう宇多田のやらせのTwitterがやまないからだ。


バイリンガルだの探偵者表参道だの、はぁ、

紀里谷だのUZUだの野崎宏ニのおさななじみの林崎だのタテジマのよこしまたちがまだ中野で嫌がらせをし、蜷川実花がavexで赤字になり六本木など様々いやがらせをしているのか、と、過去を消した。

過去のメールや記録を消しても私はいたくもかゆくもないからだ。


いたくてふところざさもしいのはSONYや糸井重里たちだけだろう、エンタメだのしかやってこなかった手に職といえるものがないやからといっても過言ではない。


バイリンガルだののたまうまえに日本語で、Twitterだのするまえに日本語をしっかりまず身につけることもしらず、飛び級だの叫び続け、基礎がないからいじきたないことしかできないひとと、千疋屋で線を引いたとき以上に一線を画させていただきたい。


坂本九という唯一無二のひとと私の母はとてもよく似ていた。

私の母は自ら、私、大学時代のあだ名、おでちゃんだったの、みためがおデブだったからね、といつも笑っていたが、けしてデブではなかった...。

東大ヨット部のひとからいいよられれば皇居のおほりでボートをたくみにこぎ、海に連れだされれば、東大生がふたりきりの海のうえで

いやらしいことをしようとしたとき、オールでどつき、海の底にしずみ、浮き上がれなくしてもいいんだよ?卑怯ないいよりかたをやめないならあんたはここでおわってもいいのか!とどなり、当時、有名だったヨット部のその男はワンピースの水着の肩紐がはだけても一心不乱に岸までボートをこいでくれる母のまえで泣きべそ顔だったことは20代後半、ある別荘でこっそり教えてくれた。

そこの別荘はできたばかりの会員制の新築の長野にある東急リゾート、そう、三井が買収した東急デパート系列のビックウィークの

軽井沢である。

星野だの音羽だのにはめもくれす、父は小遣いかせぎに東芝時代、マンションの部屋を買って賃貸で余生と税金対策をしていた一方、母は教育現場をかけもちしたお金で不動産を買い株主になっていたのだ。

祖父母の代で土地家屋をもつ銀行の家柄が終わり、気楽になったはずだったのに、やることが似た者同士の親子とはまさにことこと。


あちこち連れ回される中わたしのこころの旅は終わることをしらなかった...。

私の両親はお金のためにそのようなことをしていたのではなく、尊敬してやまない親への愛をこころからすてることがなかったため、

文字にもうたにも歌詞にもドラマにもならない行動をもって愛をかたちにするかのように

同じように誇れる人生を歩み続けていたのだ。


父が不動産をお小遣い稼ぎでふやせば、日雇いのひとの仕事ができる。

母が不動産やよりよい別荘をもてば、ホテルマンに仕事がうまれ、質がしっかりあがる

素敵なリゾートがまた生まれるにちがいない、と、こころに誓った両親の想いと愛は様々な行動となりかたちをかえ、想いがかたちとしてひとからひとへ仕事を生み出し、

余裕ある世界がひとのためにうまれていったのである。

東急ビックウィークには暖炉があり、沢山の薪がいつもおいてあり電波のとどかない

綺麗な新緑の中、わたしたちは手ぶらでなにをするでもなく部屋のお布団でごろごろし、

オール電化の家電をつかうことは、お風呂以外、ほとんどなかった。

なぜなら、部屋に、いくらでも新品のタオルやリネンといったしっかり清掃されクリーニングされたタオルが山積みにされたいたから

洗い物をする必要がなかったのである。


お洗濯から解放され、ネットもないそのような場所でいそしめることは、文筆と作家業と読書。


いつも24時間インターネットをかえした教育相談に携わって体をこわしていた私を強制的にやすませるために、母は電波のとどかない

東急ビックウィークの株を買い占めていたのだった。

母には知り合いが沢山いたことはしらなかったが、早朝軽井沢のビックウィークのまわりをあるいていると、沢山のおじさまたちが

おはようございます、と挨拶しながらニコニコと笑いかけてくれ、よかったら僕たちの別荘の庭も散歩しにきてくださいと教えてくださった。

だれだかわからない、知らない変なおじさんじゃないのかな、と母にいうと、お尻をつねられ、あれはキッコーマンの社長さんですよ、あちらは三井グループの会長さんですよ、毎回、へんなひと?とうたがりぶかくなるのはかまわないけれど、お母さんといるときに挨拶してくるひとを変なおじさん?と聞くのはやめられないのかね、まぁ、きこえないように言う分にはかまわないけど、聞こえたとしても田園調布やあちこちみな、知り合いだから笑い飛ばして皆気にしないおおらかなひとだからかまわないがね、と、ニコニコしていた母は、洗濯から解放されひたすら読書にあけくれていた。

さすがに着替えがそろそろ洗濯しないと、ない、となると、そう、私のお目当て、軽井沢にできたばかりだったアウトレットモールにいきたがっている私をじらしにじらしきっておいて、洗濯を干すといった家事もしたくないから買い物しに駅までいこうか、というやいなや

「はい!」と私は大声で返事をし、買い物しようと駅に向かうと、母は

「洗濯しないために買い物にきた軽井沢でくらい女の子らしい女物をかいなさい。女もの以外の買い物をみとめぬ。財布没収。カード、没。ふっ。」

と、早起きが苦手だった私の財布を隠して、軽井沢のアウトレットモールで仁王立ちをし始めた...。

ああ、やられた...。

散々、猿がでてこわいから、軽井沢にきて!だの、自炊したくても旧軽井沢の腸詰屋だのまずいしたべたくないから駅のお釜にはった弁当と山菜しか食べてないから車を運転して買い物につれだしてくれ、と、東京に残って軽井沢に同行しなかった私に電話をかけ続け、きのみきたままで軽井沢にかけつくた私の財布を没収した母にまた、いっぱいくわされた...。


これ!ならいい?

と、デニムのジーパンのことは母はよくわかるまい、とデニムをはいて


コレ!というと、あなたはデニムばかりはいて大事なところをいつまでダメにする気?

子供を産むためのところだけではなく、そんなに股上がこすられるものばかりはいていたらデリケートな場所が病気になります、


はい、却下、と、デニムをほうりなげる母...。


あまり興味はなかったが、1番最初の入り口にあるNIKEのジャージの


コレ!これならいい?

というと、はい、運動会をしにきたのではないうえ、女の子のきるものではない!却下!


次々と却下指令がでる...。


ユナイテッドアローズにはいり

コレ!これは?というとはい、かわいくない!値段をみるまでもなく、アウトレットにこんな山積みできてる薄利多売の売れ残り、しかも、手垢まみれ却下!


値段がお手頃でやすくて便利なものを選ぶたびに却下指令の連打...。



こうなったら...と


フェラガモにはいると、私の足のかたちにあわず、はいっても歩きにくい...


母はその歩きにくいくつをひとつ買いましょうと言い出した...。


こうなったら、歩きやすくて女らしいくつをさがしてやる...とプラダにいけば

はい、却下、下品、なし、という母。



違う店でパンプスのようでパンプスではないくつをみつけ、コレ?というと、まあいいでしょう、足を痛めたら意味がないですからね。

店員さん取り置きお願いします。いま、持って歩きたくないので、とさっとサインをした母は次!服!


洗濯がいやだから買い物にきたんですよ!


といわれ、はしからはしまでいってんいってんの店を端から端まで見て歩いていると

母がニタニタしだした。


なに?え?と思っていると、審美眼とは、自然のなかで過ごし、読書をし、絵をかき、

ゴロゴロしてこころを真っ白にしたうえで、

先入観なくいいとおもうものをこころの瞳でみて見分けることと同意なの、という。


坂本九ですか?というと、おそれおおい、といいながらまんざらでもないという顔をする...。


その時事件は起こった...。


なぜ、アウトレットモールに貸衣装あります、ウエディングドレス姿の写真とれます、の看板...。


みえないふりをして足早に次の店にいこうとしたら、首ねっこをつかまれた...。


待ちなさい!

といわれ、顔面蒼白になった私は警察官に連行された犯人のように首をうなだれ、実家のそばのペットショップにあづけてきた愛猫の顔をおもいだし、助けてとこころで祈った。

母に、猫が病気になってる予感がするから犬猫病院に電話してきていい?というと

はい、だめ。別荘にきたら電話をつかってはいけません、猫になんかあったら別荘の支配人のところに連絡がゆき、今日はここにいると別荘の支配人に伝えてきてあるから猫になんかあってもここに連絡があります、無駄な抵抗をやめなさい、といわれ、うなだれながら

ウエディング貸衣装店に母と入るなり、今度は母が腰を抜かしかけた...。

おのぼりさんとしかいえないにわか軽井沢ファンの分厚い化粧をしたおばあさんたちが

昔こんなのきたわね、と、貸衣装をいじり倒していてきてみたいとおもうものがひとつもない...。


母は明日、音羽にいってみるか、この分だと期待はできないことはわかってはいますが...といい、洗濯しないための新しい服を買いに来たんですよ?はい、次!という。


母の疲労はピークをしらないのか、とこうなったら納得できない作戦でモールの中を母をつれて10周すれば悲鳴をあげるだろうと、丁寧にみせの中を覗き続け、衣装ショーケースの半分くらいの量がないか?これ...とおもいつつ、最後1番欲しかったコーチにはいり

これ!コレ!これ!コレ!

どの服にもぴったりななめしがわで、つるつるピカピカしてないなめし革で柄がないコレ!と普段から高島屋でも1番欲しかったコーチのなめしがわの鞄を母に見せると...

こんなに安いの?え?coachってなんでこんなに安いの?と店員は目を丸くさせてよってきた...。

私はすかさず、アウトレットでなめしがわイコール傷のあるものや手垢、指紋がついているものが多いと思うので、綺麗なものでないと買いたくありません、というやいなや

コーチをさっとかう客が滅多にいなかった当時でもあったため、店員は実は高すぎて誰も買っていないうえ、デパートの倉庫にあって誰も触っていないものがひとつだけありました、証拠にビニールに入ったままの、◯◯店倉庫からの直送のシールがついたまま、お見せします、というなり

いただくわ、と即決した母。

やった!と浮かれる私。しかし実際使ってみると鞄の奥に財布もものもぐりこみ使いづらくみせるための鞄であることはよくわかり

いつもさげていました。

母は、いま、やった!といいましたね。

では、スカートをはいてください。

いい加減、避暑地とおなじようにあなたの足のあいだの通気性をよくしなさい!とどやされ、スカートにワンピース、ブラウスやらをさらにドレッサー半ケース買った後、母に別荘までどうやってもって帰る気?とたづねると、お店に取り置きしておいたのは車で運んでもらうためですよ、というと、軽井沢アウトレットモールの入り口に金子さんですか?とハイヤーがきた...。


お母さん、別荘にきたら電話は使ってはいけないんでしょ?というと、私の別荘。私がオーナーと話をするのに連絡ツールとして電話をつかうのと、あんたの実家のネコが心配だのにかけつけてあちこち連絡とろうとするのと訳がちがうし、目的がちがう!私は携帯をもっていません、違いがわからないのか!

と、まぁ、そうだろなぁ、と思いつつ歩いて帰れる東急ビックウィークまでハイヤー二台で服を担いで戻るとビックウィークには部屋が沢山あったので、支配人はお部屋で使うのはどの箱ですか?こちらでお預かりして東京にお戻りになるときお送りするのはどちらの箱ですか?とたづねにきて、ああ、この女性ものの服とこの子がにぎりしめている鞄と同じ茶色いくつ以外はフロントに置いておいてください、「どうなってもかまわないものばかりだから、アウトレットですので」と大声でいうので、沢山の部屋がある自分の別荘の中に私自身ひとりでうんせうんせ運びいれ、なかからお気に入りと母からみつくろわれたどうでもいいものをゴソゴソ仕分けしていると、いい加減にしなさい、と怒鳴られ、父はここは呉服屋か?デパートか?別荘なのか?とニタニタしながら、俺は適当なところで本社に戻るぞ、会社の仕事があるからな、といいながら父は軽井沢のリスだのサルだの自然だの写真をとったり散歩をしたり深呼吸しながら、俺のメシは別荘ではどうなっているわけ?と飯のことばかりきくので、母と私はいつも夜、父を星野温泉まで車を運転してつれだし、父は温泉あがりにつまみをたべ、めしをたらふくくい、ビールと日本酒を飲みながら、高いなぁ、もったいない、定価でうっているとこないの?と母と私にたづねるため、

母は別荘にきたときでも定価の話をやめられないひとなのか、と言い出した...。

夫婦喧嘩がはじまるまえに地元の酒屋をまわり、定価でビールと地酒、つまみを仕入れ、冷蔵庫にいれておくと、父は

別荘もなかなか、いいところですな、気が効くひとがいると、といいだし、有給使う気になった、と帰らなくなり、はぁ、早く帰って欲しかったのに夫婦喧嘩にならないよう、パシリにいって、ああ、これも母がはかったのか、と思うと、どっと疲れを感じ、

別荘のお風呂は貸切にさせてもらうからね、というと、どうぞ、私たちハイヤーで違う温泉いってくるから、と父と母はなかがよく、私はおつかいかがり。


後日音羽の森にいった時の話はまた今度。



2020/5/4 18:08

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