4-2 ユルくんのユニークスキル

その日の夜、


男子部屋では


「お前さんは、裕翔から運を学ぶって本気か?」


「はい、本気っす」


「運を教えるのは僕には無理だと思うんだけど」


「そうだな、裕翔の言う通り運はlucの値が全てだと思うぞ。

偶にluc値の上げ方教えます、みたいな奴もいるけどな」


どこの世界でもいるよね。

ちなみに、僕は全部信じてやってみたけどダメだったな。


いや、分かんない。上がっててあれだったのかもしれないけど。


「いえ、luc値の話じゃなくてっすね。

ユニークスキルかスキルの使い方を俺に教えて欲しいっす」


「あー、お前さんは運系のユニークスキルなのか」


「そうっす。それで、師匠もそうらしいので」


そう言う風にしてもらったな、

スキル登録の時


「えっと、ちなみにどんなスキルなの?」


「名前は、

あっ、見せたほうが早いっすね」


"運命を司る者"(覚醒前)


えっ。これってあの龍が言ってた。


「お前さん、このスキルのことを知っている人は?」


「えっとー、母親と父親、あとは冒険者ギルド長ぐらいっす。


あっ。カントラさんにも言ったっす、聞かれたので」


「ギルド長は誰だ?」


「ユーステスさんっす」


「じゃあ、カントラって言うのは?」


「この間のギャンブル大会の1位の人っす。

その大会で師匠と出会えました」


「ユル君」


「はい。師匠」


「少しの間だけ、君の師匠になるよ」


多分、僕の持ってる宝玉でユル君のスキルは覚醒する。

でも、まだ渡せない。


その頃の女子部屋では、

シリカとルイスさんはもう寝ていた。


シリカは食べ過ぎで、

ルイスさんは

「申し訳ありませんか、10時なので寝ます」

と言って寝ちゃった。


どうやらステラさんによると

明日の朝に仕事があって、4時起きらしい。

それなら、しょうがないわね。


「ところでさ、テルネ。

ユウトとはどこまでなの?」


「ど、どこまでっていうのはどう言う意味ですか?」


「えーと、恋人としてどこまで行ってるのかなって意味

手を繋いだり、

デートしたり、


「してない、してないわよ、そんなこと。ただの仲間ですもの」


「ふーん。

じゃあ、二人がどこで出会ったのか教えてよ。」


「それぐらいなら


私がまだFランク冒険者の頃の話で、

っでユウトがそんなことない、君は凄いって言って仲間になったんです」


「うん、うん。

やっぱり、テルネはユウトのこと大好きだね」


「それは、もちろん。

仲間ですもの」


「ステラさんこそ、

どうやってカトさんと知り合ったんですか?

ルイスさんとは姉妹なので一緒なのは分かりますけど」


「うーん。

簡単に言うと目的が同じだったからかな。

昔は5人組だったんだけどね」


「あっ、ごめんなさい」


「違う、違う。

2人は故郷に帰ったのよ。」


「そうなんですね、良かった。

別れてからは一度も?」


「凄い遠いからね。

多分、二度と会えない。」


「そんなに遠く、」


「多分、ユウトがいた国。

多分だけどね」


「へー、今度聞いてみます」


〜後書き〜

3-8を書き換えました

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