底無しの歌好きがいつの間にか学校のアイドルに惚れられていた

リフレイン

桜姫と悪魔

第1話 プロローグ


 僕は小4の頃、音楽の時間に先生に褒められたことがある。


 今となっては恥ずかしい黒歴史だが、誰かに必要とされることが本当に嬉しかったからだ。


 小5に僕は転校して、友達とは離れ離れになり、その時からだろう。


 誰かに必要とされる為、歌手になる為に他人に迷惑をかけながら、    休み時間、昼休み、そして放課後までずっと歌い続けてきたのだ。


 勿論上手くなど無かったから周りからは疎まれ、罵詈雑言を日常的に浴びせられるようになった。


 それでも、理解してくれる人が少なからずいたので、辛かったけど大丈夫だった。


 中学校はいわゆる受験校で、僕へのいじめはなくなるものだと思っていた

が、さらに酷くなっていった。


  小6の頃から僕は市が運営する合唱隊に入っていて、いじめのせいか、ますます僕は歌にのめり込むようになっていった。


 いくつもの罵詈雑言を浴びせられ、女子から嫌われ、疎まれ、避けられて、嫌いな男子ランキングでも1位を取ってしまったのだ。

 

 その頃からだろう。一人称を俺に変え、本格的に歌手を目指し始めたのは。


 正直言って無謀だと思う。けれども、俺は諦められなかった。その頃にはもう俺にとって歌は切っても切り離せないようなものになってしまったからだ。


 歌が好きだ。何よりも好きだ。そのせいか恋をしたことは未だにない。


 歌手になって誰かに希望を与えられる存在になりたい!ただそう思ってかけてきたんだ!


 今ならそう自信を持って言える。そして今日は高校の入学式。


 俺の高校での目標は友達を100人作ること!悲しいことに俺には友達がほとんどいないから………


 まあなんとかなると思う。だって俺は歌わなければいいやつだって言われたことあるし、どちらかといえば陽キャだから!!(自他共に認めてます!マジですからね!!マジですからね!!!)


 まぁ冗談は置いといて、今日からの学校生活絶対に青春を謳歌してやる!!


…………………なんか惨めになってくるのは気のせいかな……、

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